「特定利用」とは有事対応

 明日の会議にと上京したのに合わせ、国会にて「特定利用空港・港湾」「JR北海道への監督命令」のレクを受けました。紙智子室にてセットしていただきました。「特定利用」については、かなり厳しいやり取りになりました。

 「特定利用空港・港湾」とは、「自衛隊・海上保安庁が、平素から必要な空港・港湾を円滑に利用できるよう、インフラ管理者との間で『円滑な利用に関する枠組み』を設け」たものです。全国5空港11港湾のうち、北海道は5港湾(石狩湾新・苫小牧・釧路・室蘭・留萌)が指定されました。

 つまりは自衛隊・海保が利用しやすいように整備も運用もしようということですが、それなら北海道や西日本だけが指定されるのはおかしい。防衛省は「北海道には大きな師団・旅団がある」からとのことですが、これまでも港湾利用は(党として反対するものはありますが)円滑に進められてきています。わざわざ「特定」化するまでにはありません。

 港湾の整備にも全国370億円(うち北海道の5港湾で74億円)の予算がつきますが、これも「既存事業の範囲」といいます。これは「通常の公共事業」という意味で、古くなった箇所の改修はじめ、自衛隊・海保の利用を念頭にしながら計画されてきています。この点でも、わざわざ「特定」とする理由がわかりません。新規に増やす予算でもないのです。

 つまりは「有事」の際の活用が前提ではないのか。今回の枠組みは、あくまで平素における連絡・調整体制の構築であって、有事の対応ではないとしています。それは「今回の枠組み」であって、特定公共施設利用法においては武力攻撃事態等の有事において港湾は活用されます。そのためには平素の連絡・調整体制が必要だ--と理解できました。

 その点を問うと「有事とともに防災にとっても」とか「有事にも資するもの」とか、有事対応は副次的であるような言い繕う話が続きました。現場では港湾の平和的・商用的利用に力を尽くしているのに、言葉遊びで済ませるような問題ではありません。まさに「有事」であれば、場合によっては攻撃対象にもなりかねないのですから。

 「特定利用」とは、有事対応を念頭にしたもの。そもそもは国家安全保障戦略において、あらゆる組織や施設を、有事を理由に活用するという大前提があります。岸田政権の責任は非常に重い。裏金事件だけでなく、岸田政権を早く終わらせなければと心から思いました。

 JR北海道に対する「監督命令」においても、国交省から「黄線区」はバス転換目的ではないと話がありました。同時に、地域協議会などで「徹底的に話していただきたい」とするわけですから、鉄路として残すかは北海道や沿線自治体・住民にゆだねられています。

 つながっていてこそ鉄路の優位性があるし、気候変動対策上も重要なのではないか。今日のレクの内容は北海道に持ち帰って、しっかり生かしていきたいです。

 【今日の句】有事なら 何でも通ると 思うのか
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畠山和也
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