北海道からの要請では欠かせないアイヌ分野。担当者からのレクと合わせて、紙智子参議院議員・たつの道9区予定候補と要請をおこないました。アイヌ施策推進法の施行から5年、見直しに向けてのものです。
政府は検討の進め方として、秋以降にアイヌの方々との意見交換会を、道内各地のほか東京や要望する地域での開催を検討するとしています。どれだけ広くアイヌ当事者の意見を反映できるかが、大きなポイントです。というのも、法制定前の意見交換会などは限らた参加だったと意見が上がっていたからです。ウポポイ開業を控え、日程的に急いでいたという背景もありました。今回の見直しはプロセスが大事というのは、こうした経過があってのものです。当事者に関する法律を、当事者抜きに進めてはなりません。
見直しへ国際基準で考えれば、アイヌ民族の集団的権利=先住権保障に向かうことこそ必要です。政府は国連での宣言などに「一般的な国際指針であり、法的拘束力はない」との立場で一貫してますが、これを前へ進めたい。そのためには論戦とともに国民世論が不可欠です。
アイヌ民族への差別をなくすための調査委員会や人権機関の設置、レイシャル・ハラスメント(人種や国籍における差別)対策も要請しました。法務省は「不断に検討している」「啓発の仕方を考える」と述べましたが、杉田水脈衆議院議員のような開き直りを前に、進んだ対応が必要ではないのか。
学校教員の研修の機会、経済的に困窮しているエカシ・フチなど古老への生活支援なども求めました。この間、日本共産党北海道委員会としてシンポジウムなど継続してきましたが、引き続きアイヌの方々と力を合わせていきます。
岩渕友参議院議員に窓口となってもらい、北海道・札幌市が認められた「金融・資産運用特区」のレクにも参加。金融庁における地域的な緩和策は、沖縄の一部で実施したことがあるそうですが、パッケージとして全面的なものは初めてとのこと。私もイチから勉強です。つまりは国際マネーなど北海道・札幌市へ呼び込むためですが、その目的は脱炭素化に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)。再生可能エネルギーを拡大するには資金も技術も人員も欠かせないし、ラピダスが本当に原発に依存せず再エネ100%で工場を稼働させるなら、さらに供給体制が必要になります。
とはいえ具体的に進めるとなると、外国人技術者・労働者の法的扱い、環境アセスメントの迅速化・簡素化など、慎重な検討を要する内容が少なくありません。「特区」として緩和されたことが、その後に全国へ(良くも悪くも)普及することになるからです。
大型風力発電は、今でも環境・動植物や景観に与える影響、住環境・住民合意での課題、経済的には地元より国内外の大手資本の利益となるなどの課題も多い。北海道・札幌市が過大な推進となっていないか、しっかり見る必要があります。
北海道・札幌市からの要請を受けて、政府側が法改正などを進める流れになります。北海道での取り組みが大事になります。今日わかった現状や課題もわずかな部分でしょうから、さらに全体像をつかまなければ。
宿題を抱えて、無事に北海道へ戻ってきました。
【今日の句】戻っても 北海道も 暑かった