今日は北海道母親大会で来賓あいさつ。第66回の今年は、同志社大学・岡野八代さんによるオンライン記念講演「ケアに満ちた政治へ」をメインに、道内各地の取り組みも交流されました。軍事大国に突き進む政治を変えて、命やくらしを大切にする日本にしようとの思いがあふれました。
私があいさつで紹介した第1回母親大会での呼びかけ文は、いま読んでも胸に突き刺さります。戦争の恐怖や犠牲、子どもに満足な食事を出せないことなど抱えている苦しみを、すべての母親が集まって解決しようという、心に沁みる訴えなのです。粘り強い母親運動で保育所づくりや子育て支援、核兵器禁止条約などが実現してきました。それでもなお自民党政治のもとで軍事国家づくりが進められ、貧困と格差は広がっています。岡野先生の講演からも、自民党政治の転換がどうしても必要だと痛感しました。
家事・育児、ケア労働がなければ社会も経済も成り立たないのに、その多くは女性が無償・低賃金で担わされてきました。これらに携わらず家父長制を前提とする政治家によって、日本は先進国のなかでもジェンダー平等から遅れた国となってしまいました。早く変えなければ。
ケア労働の経済的価値は大きいとの研究結果も、岡野先生は触れられました。ジェンダー平等を進めることは、結果的に社会や経済の発展にもつながります。ケアに満ちた政治にするためにも、母親大会のような連帯が大事との話も納得しました。医療・介護について現場からの訴えや、業者からはインボイスの問題点を告発し、自衛隊勧誘はじめ市民生活への介入などの発言がありました。くらし破壊と大軍拡へ心からの怒りを示す、大会宣言と岸田首相あての「特別決議」も採択されました。
第1回母親大会から来年で70年。積み上げてきた運動とともに、私も力を尽くしたい。
【今日の句】家父長制 固執の政治 終わらせよう