この現実に目を向けて

 明日で胆振東部地震から9ヵ月。今月も厚真町・安平町・むかわ町をまわって仮設住宅にお住いのみなさんから実態をうかがい、街頭からも訴えました。生活と住宅再建の見通しは、まだまだこれからというのが現実です。

 むかわ町では北村修・大松紀美子・舞良喜久の町議とで、お話しをうかがいました。真っ先に出された要望は「これからの住まいをどうしたらいいか」。高齢の方にとっては家を建てるのは厳しいし、公営住宅での家賃も重い負担になります。農家の方の「せめて息子が後を継いで、戻ってくれればいいんだけど」と言葉を、切ない思いで聞きました。

 見通しが立たないことは、精神的な重しにもなります。保健士さんも回っている一方で「声をかけても顔を見せなくなってきている人がいる」と、ふさぎ込んでいる方への心配も出されました。これからの生活に不安を抱え込んでいるのではないかと、聞きながら私も心配になります。全国でも同じ状況が生まれているだけに、国と行政、そして住民のみなさんとの連携で何とかしなければとの思いが募ります。

 むかわ町では仮設店舗にもうかがい、念願だった「恐竜たいやき」もいただきました。地元の高校生がメニューをつくってくれたりなど、復興を願う住民の拠点のようにもなっているのを嬉しく思いました。「町づくりに参加する人が増えてほしい」「消費税が上がるのは、やっぱり困る」など、多くの要望もうかがいました。

 厚真町では雨が降り始め、それでも伊藤富志夫町議と宣伝もおこないました。先だって副町長さんから現状もうかがい、年度をまたがる復興事業の今後、財政や人的支援の必要性など問題意識を共有させていただきました。特に崩壊した山林などの復旧は、長きに渡る時間が必要になります。財政力が小さい町村で起きる自然災害には、国の強力な支援が必要であることをあらためて痛感します。

 仮設住宅にお住いのみなさんとの懇談では、やっぱり住まいと心のケアについてが中心的な話題に。あわせて新しい家を建てたり公営住宅へ移動するまでの間、無事だった家具類などをどこかに保管できないか、との要望も出されました。公費解体の申請と実施期限があると、急いで解決しなければいけない問題です。知恵を使って柔軟な対応ができないものかと、要望を強めていきたいです。

 仮設団地での自治会活動で、ご尽力されている現状もうかがいました。高齢者の徘徊や「突然ラジオの音を大きくする」ことが起きて、それでも「いちど助かった命だから、みんなが新しいスタートに立てるまでは」と見守りをされていることなど、本当に頭が下がる思いで話をうかがいました。このようなご尽力に政治や行政が応えられるようにしなければと、つくづく感じました。

 安平町では地元の党員・支持者のみなさん、三浦恵美子町議と早来駅前で街頭宣伝。目の前のお店で、地震発生日に長靴を買ったことを思い出しました。当時、商品の多くが倒れ、停電でレジも打てないなか清算していただいたのです。よく晴れた日でした。

 宣伝後に仮設住宅にお住いのみなさんと懇談。玄関が北に向いているため冬は結露が凍結して開けるのに大変だったことや、洗濯物を干す側が舗装されていない砂利のために砂がかかることなど、いろんな不便があることが出されました。人工透析をされている方や地震のときに大きなケガを負った方などからは、医療費支援があることは「ありがたい」と口をそろえました。現状を見れば、引き続き必要です。

 公費による解体の見積もりが高いのではないか、との体験も語られました。支援法による助成があるとはいえ、少ない金額に抑えたいというのは当然です。しっかり現状を把握しなければいけません。

 時間の経過とともに、状況も要望も変わっていきます。スピード感ある取り組みは求められますが、行政手続き上の理由でなかなか進まない現実もあります。それでも生活や住宅の見通しが立つことで、気持ちも落ち着くものです。こういう現状を埋めていくことは苦労もありますが、政治や行政の責任です。しっかり私も役割を果たしたい。

 今日のうちに上京しました。復興の課題など、明日は政府へ要請します。

 【今日の句】戦闘機 爆買いなんて やめてくれ
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畠山和也
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