札幌市への「まん延防止等重点措置」適用を前に、さっそく商売をしている知人から相談があり、経営を守るための不安や必死な思いが伝わってきます。中小事業者や自営業者、また大企業でも業種によっては厳しいところもあるでしょう。規模に応じた十分な補償がなければ要請に応えられないし、政府が言う「人流」を減らすこともできません。
道に対しては党道議団が今日、知事あてに要請をおこなっています。▼これまでにない大規模検査の実施、▼高齢者施設や医療機関、学校関係者での定期的検査、▼医師会とも協議して自宅療養者や宿泊療養者に対する治療等、いのちと健康を守りつつ感染拡大防止をはかることや、▼医療機関への道独自の支援措置、▼休業・時短要請での補償金を全道規模で、▼東京五輪の開催断念を国や組織委員会に働きかけること、も求めました。札幌市には先月28日に、党市議団が要請しています。
お困りごとは、お近くの日本共産党事務所や地方議員へご連絡ください。こちらに党事務所の所在地や電話番号が掲載されています。今日の全道地区委員長会議でも、学生が食料支援会場で開場前から数十人も並ぶという実態が報告されました。市民と野党で、いのちを優先にした政治をとの思いが強まります。私自身も政権交代への力となっていきたい。
道憲法共同センターと道憲法会議が共同で緊急宣伝をおこなうとのことで、連帯あいさつに駆けつけました。テーマは、昨日の衆院憲法審査会で採決された国民投票法改定案について。渡辺達生・齋藤耕の両弁護士、三上友衛・道労連議長らがマイクを握り、「コロナ禍で優先すべきことか」「自民党による改憲を進めるための改定案ではないか」「これまで社会保障など憲法をふみにじる政治だった。憲法にもとづく政治こそ」と訴えました。
国民投票と聞くと、国民の声が反映される仕組みと考える方もいるかもしれません。それだけに公平・公正な仕組みが必要なのに、最低得票率の規則がないなどの欠陥は、2007年に成立時から言われ続け、今も放置されたまま。そもそも今回の改定案は、菅首相が「憲法改正への第一歩」と位置づけたように、投票手続きの部分的改正という以上の意味があります。昨日、自民党議員から「次は自民党改憲案の議論を」と、さっそく表面化しているところに狙いがあるのです。
自民党がめざす「改憲4項目」は▼自衛隊を明記、▼緊急事態条項の創設、▼参院の合区解消、▼教育費無償、です。合区問題や教育費無償など、憲法を変えなくてもできること。コロナ禍での無為無策を棚に上げて、私権制限をともなう緊急事態条項をめざすとは火事場泥棒そのものです。本丸である9条改定は国民の反対が強く、このような他項目も抱き合わせで改憲をめざすなど、まったく容認できない。
この間の世論調査では、改憲容認の世論も増えていると報じられています。その理由を見れば「時代に合わせて」など抽象的なものが多く、具体的に、例えば9条について聞けば改憲反対が多数となります。そもそも憲法のことは日常生活で実感することは少ないでしょうから、具体的な内容で国民的議論と納得を広げなければ。何より市民運動が大事ですし、これまで「9条の会」などが果たしてきた役割は大きかったのだと再認識です。
市民の声の高まりこそ、野党共闘の始まりでもありました。北海道での世論づくりに、私自身も役割を果たせるよう、がんばりたい。
【今日の句】何度でも 補償も検査も 訴える