動き出した寿都町長選

 ブナの北限・黒松内町から岩内町を宣伝にまわり、寿都町では記者会見で町長選挙への立候補を表明した越前谷由樹町議とお会いしました。「核のゴミ」文献調査に反対を貫き、町議会では党の幸坂順子町議も共同してきただけに、今回の決意には心から敬意と感謝を表したい。

 どのように町議会では議論されたのか、全員協議会の議事録を開示するよう町民が裁判まで起こしましたが町は拒否。片岡春雄町長の独断姿勢を町議会でも追随して議論さえ公開しない一方、越前谷町議や幸坂町議は反対の態度を貫いてきました。新しくできた越前谷さんの名刺には「町民が主役」の文字が。町長選挙の投票日は総選挙と前後する可能性もありますが、可能な限り私も寿都町での力になっていきたい。

 「今回の問題で町民の間には分断や、もやもやが生まれてしまいました。意見が違っても話し合える寿都町に戻したい」と述べた越前谷さん。今回の立候補表明には、越前谷さんが町職員を務めていたことから元同僚や漁業者から「よく決意してくれた」と激励があったそうです。「90代の知人が『越前谷』と書く練習を始めて、選挙まで必ず生きてなきゃと話してました」と幸坂町議のエピソードも聞き、町民から待たれていた立起などだと実感しました。基本的には寿都町の党支部が判断することですが、あらためて越前谷さんの話を聞くなかで、揺るがずにがんばってくださる方と確信を強めました。

 各地の街頭宣伝でも、コロナ対策とともに「核のゴミ」問題についての党の考えを述べてまわりました。黒松内町から岩沢史朗町議、岩内町では大石美雪前町議が同行してくださいました。そもそも寿都町では、町議会での議論の透明性にも問題があるし、町の未来にとって重大な選択をなるのに住民投票も実施されなかったなど、その決め方自体にも問題があります。同時に、国が原発再稼働を急ぐなか、どの町でもいいから受け入れてとばかりに交付金をちらつかせ、とりわけ地方へと処分地を押しつけていく根本問題にも目を向ける必要があります。

 専門家でも地層処分については意見が分かれ、大地震や自然災害が頻発する日本で地中深くに処分することは大きなリスクがあります。寿都町は黒松内断層帯にも隣接しています。当面は今ある場所で厳重に保管し、引き続き研究を進めることだと思います。再稼働して「核のゴミ」を増やせば、どれだけの処分地面積が必要となるか想定もできないし、それゆえ「総量管理」=もう「核のゴミ」を出さないという考えが、専門家から出されるのも当然です。

 泊原発を眺める岩内町では、原発関連で働く方々や宿泊施設もあります。しかし、すでに泊原発が停止して9年になり、国の安全審査を通る見通しは今だ立っていません。いずれは泊原発も廃炉の時を迎えるし、その廃炉作業も長い年月が必要です。廃炉を決断しても、すぐに地域経済や雇用への影響は限定的で、その後の町づくりや地方自治体への影響は国がいっしょに検討を進める。これが野党が国会に提出している「原発ゼロ基本法案」の柱の1つでもあります。

 夜は蘭越町で「集い」。蘭越町議会では「核抜き条例」の骨抜きを狙うような動きもあり、せっかく町民が集めた署名が反故になりかねない実態が柳谷要町議の報告でわかりました。北海道新幹線の札幌延伸にともなう函館本線(山線)のバス転換についても、「今ある鉄路をなくすなんて、おかしい」と声があがりました。さまざまな政治的矛盾が集中する後志管内だけに、総選挙で市民と野党の共闘勝利・日本共産党の躍進が必要であることも、あらためて確認されました。私も全力を尽くしたい。

 【今日の句】町民の 待ち望んでた 希望の日

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畠山和也
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