政府はコロナ患者の入院拒否などに懲役刑を含めた刑事罰を導入する感染症法改正案を示していましたが、立憲民主党などが撤回を求め、与野党協議が成立、刑事罰の削除が実現しました。
◆当然だった刑事罰撤回
患者に対する懲役を含む刑事罰の導入は、過酷な罰への恐怖から、リスクを避けるため検査を受けようとする意欲を失わせたり、症状を隠してしまうなどの行動を誘発することが予想され、感染拡大防止の点からおよそ合理的とは言えないものでした。また、そもそも十分な支援も行わないまま、罰則だけをエスカレートさせるのは順序が違うと言わざるを得ません。撤回は当然だったと言えます。感染防止に資さず、国民を威嚇するだけの案を国会開会早々に撤回に追い込めたことは、立憲民主党としても大きな成果だと考えています。国民を逮捕や懲役で威嚇して命令に従わせるのではなく、万全の補償や医療体制の提供により自発的に協力を得て、コロナを封じ込めていく政策が必要だと思います。
◆深刻化する自宅療養問題
法改正は罰則の導入ばかりに焦点が当たっていましたが、今後はそもそもコロナ医療をどうするかについての本質的な議論へとシフトしなければならないと考えます。医療体制の提供で、今年に入って大きな問題となっているのが、患者が自宅療養中に急激に症状悪化を起こし、その発見が遅れて亡くなられるケースが増えていることです。相当数の無症状感染者の存在に加え、比較的容体が安定していても、急に症状が悪化する場合があるのが新型コロナの特徴です。
これに対し、昨年の一時期までのように、全員入院で治療対応するのは現実的ではありません。第3波の感染爆発により医療機関はさらにひっ迫しており、無理に入院措置を進めると今度は院内感染を引き起こし、医療崩壊につながる可能性が高まります。無症状者に対しては入院を促すのではなく、自宅やホテルでの隔離とモニタリングを常時受ける権利を保障することで、急激な症状悪化に備える態勢を作るべきだと考えます。
そうすれば、病床の圧迫は防げ、患者も安心して自宅やホテルで療養することが出来ます。一日一回電話で病状を確認するといった簡易的なものではなく、オンラインも活用して常に病状の変化に備えるシステムを作るべきで、インフラ整備や人材の確保も必要になります。
◆オンライン診療へのシフト
オンラインモニタリングの活用は、長期的に見ても日本の医療に改革をもたらします。今、密状態を避けて受診を控える方が多く、また、過疎化で僻地では医師不足が叫ばれ、実際に診療所に足を運んで診療を受けることが困難になりつつあります。皆保険制度の下、誰もが手軽に診療を受ける権利を守るためには、受診者の安全性に十分配慮しつつも、一定程度オンラインを生かした診療へのシフトが必要です。コロナ自宅療養のモニタリングを充実させることは、今後進めていくべき診療のオンライン化のインフラを整備するという点でも意義があると思います。
スタッフ日記 「うなずき方が難しい」
アナウンサーはまず相槌の打ち方からレッスンをする、という話をまぶちから聞いたのは、このたび始めたYouTube「まぶっちゃんねる」の第1回収録の時でした。「ハイ。ハイ。」など声に出してしまうと、なんだか変な仕上がりになることが多いのだそうで、黙って頷く練習をするということでした。
何とか漕ぎ出した「まぶっちゃんねる」は、ネット関係に詳しい方のアドバイスを頂き、まぶちの人となりがわかってもらいやすい、堅い話も聞きやすいという理由から、カメラを挟んで反対側にいる私にまぶちが様々なトピックを説明するような形で進めることになりました。
さて、ここで持ち上がってくるのが相槌問題です。守れていたかどうかは別として、子どもの頃から「返事はキチンと元気よく!」と言い聞かされてきましたから、話しかけられると日ごろの癖でついつい「ハイ」「アー…」などとリアクションをしてしまいます。そのたびに「イカン!」と思って手で口を押えたりするのですが、習慣とは恐ろしいもので、またしばらくすると「へえー」という感嘆が口から漏れ出る始末です。
かくして撮れた動画は、茹ですぎたうどんのような腑抜けた声がところどころ入り込み、私にとっては大変にきまりの悪い仕上がりとなりました。
「まぶっちゃんねる」、恐らく回を重ねるごとにわたしのうなずき方もうまくなってゆく、ハズなので、そのあたりの成長もご覧いただければと思います。こちらのURL(https://www.youtube.com/channel/UCOnp6NLHK7ZjA3rlImUJkXw)からご覧いただけます。よろしくお願いします! (シズ)
The post 第928号 自宅療養とモニタリング first appeared on 馬淵澄夫(まぶちすみお)奈良県第1区選出 衆議院議員.