自衛隊の中東派遣

 アメリカの調査チームが、太平洋戦争のミッドウェー海戦で、1942年6月5日、米軍に撃沈されて海底に沈んだ帝国海軍の空母「加賀」と「赤城」を発見した。この海戦を機に、日本は敗戦への道を歩んでいく。 ミッドウェー海戦から77年、日本は再び空母を保持するのみならず、自衛隊は海外でも活動するようになった。今、日本政府は自衛隊の中東派遣を検討している。 中東地域では不安定な状況が続いている。 ソマリアやイエメンでは過激派が跋扈しているが、この地域は中東、アフリカを扼する重要戦略拠点だ。日本の自衛隊は、「ソマリア沖海賊の対処活動」のため、ソマリアの隣国、ジブチに基地を設けて、この地域で任務を遂行している。 このアラビア半島の西側の紅海よりもさらに緊張が高まっているのが、東側のホルムズ海峡である。イラン封じ込め政策をとるアメリカの活動が、イランの反発を招き、一触即発の危機になっている。 6月13日には、日本などのタンカー2隻がオマーン湾で何者かに攻撃されている。この事件を受けて、トランプ大統領は、自分の国のタンカーは自分で守れと主張したが、7月9日にはダンフォード統合参謀本部議長が、ホルムズ海峡と周辺の海域で航行の自由を確保するため、同盟国などとの有志連合の結成を検討していると表明した。 そこで、この対イラン有志連合に日本は参加するのか、するとすればどのような態様になるのかが問題になってきた。 まず、日本はイランの伝統的な友続きをみる

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