6月30日、トランプと金正恩は板門店で会い、3回目の首脳会談を行った。トランプの選挙用のパフォーマンスの色彩が濃いが、今後の展開を考える上で、金正恩の本音を知っておく必要がある。 第一に、北朝鮮は、本当にICBMと核兵器の開発は完了したのか。もし未完成であるのなら、それで相手を交渉の場に引き込んだということは、張り子の虎を本物と見せた嘘の大勝利である。 第二に、使用不可能になった御用済みの実験場を廃棄しても、北朝鮮は痛くもかゆくもなかろう。これも、姑息な外交カードである。 第三に、既存の核兵器やICBMを廃棄するとは言っていないことであり、これでは、本当に非核化を実行するかどうかは不明である。 第四に、核開発と経済建設の「並進路線」を同時に進めてきたと言うが、実際は国民の生活を犠牲にして、核開発に集中してきたのではないのか。鄧小平が行ったような社会主義下での市場経済という実験を行うことができるのか。 第五に、北朝鮮の従来の発想を超えるものがあるのかどうか。最高の優先順位は続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』