7月23日開会の東京五輪まで45日を切っている。日経新聞の世論調査(28~30日)によると、「中止もやむを得ない」が40%、「再延期もやむを得ない」が22%、「今夏実施」が34%(「通常通り」が1%、観客数制限が17%、無観客が16%)である。 因みに、政府のコロナ対策については、「評価する」が31%、「評価しない」が64%、ワクチン接種に関しては、「順調だと思う」が22%、「順調だとは思わない」が72%である。そして、内閣支持率は40(−7)%と、菅政権発足以来最低であり、不支持率は50(+6)%に上っている。 オフィシャルパートナーでもある朝日新聞は社説で中止を主張したが、海外でも、ニューヨークタイムズ、ワシントンポスト、ルモンドなど、クオリティ・ペーパーが開催に批判的な論調である。 しかし、IOCは「緊急事態宣言下でも絶対に開催」(ジョン・コーツ副会長・調整委員長)の方針を堅持しており、日本側も、政府、組織委員会、東京都、いずれも同じ態度である。そして、その頑な姿勢が国民の反感を呼ぶといった悪循環が生じている。 「IOCにしか最終決定権限はない」というのは正しいが、日本側の最終責任者が誰であるか分からないという壮大な無責任体制である。 東京五輪が中止になったり、開催を強行して万が一新型コロナウイルスの感染拡大を招いたりしたときには、日本側は、関連組織間で責任のなすりつけ合戦を演じるであろう。つまり、責任の所在が明らかではないのである。 開催都市は東京都である。そして、運営続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』