2月定例千葉県議会 討論・採決・閉会

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

12月議会終わり次第、年末から本日まで休む暇もなく、新年度予算を審議する2月定例千葉県議会に注力してきた定例会が本日、閉会いたしました。

 

知事はじめ執行部から上程された議案はすべて可決されました。

 

本日の本会議にて議案第1号令和6年度一般会計予算及び請願第26号「教員の未配置を完全に解消するための千葉県の対策を求める請願書」について討論を行いました。

 

 

【主旨】

~議案第1号 令和6年度一般会計予算案について賛成の立場で討論~

 

●千葉県内では昨年9月に発生した台風13号による記録的な大雨によって257件の土砂災害が相次ぎ、昨年1年間の発生件数は全国で最多の275件となったことなども踏まえ、新年度予算では危機管理体制の構築と安全の確保対策に重点を置いており、予算案では災害から県民を守る「防災県」の確立のため、新規事業では防災意識向上に向けた情報発信強化事業として「じぶん防災」のリニューアルや、老朽化した防災行政無線設備を更新するために防災行政無線再整備事業として今年度より約21億円増額した約43億3千万円を計上し、防災危機管理部の予算として、令和5年度当初予算と比較すると率にして42.8%増となっております。

 

昨今、千葉県ではスロースリップにより地震が頻発しており、災害から県民の生命・財産を守るため、部局横断的に河川改良や護岸改修などの海岸保全施設の整備、土砂災害対策や農地防災対策を強化することで、防災基盤を整備していくことは極めて重要です。

 

また、残土等の不適正な埋め立てによる崩落事故防止のため、新規事業として衛星画像を活用して違法盛り土を抽出する新規事業ならびに外来水生植物対策事業として、今年度より約倍の7億4千2百万円余りを計上していただき、特に我が会派から繰り返し求めてきた手賀沼及び印旛沼の外来水生植物対策については、計画を前倒しして令和6年度中に一通りの駆除を終えるとの答弁をいただき、評価するものです。

 

●一方で、県の公共工事に絡む汚職事件を巡っては、1月に北千葉道路建設事務所元所長、2月には県土整備部道路整備課の職員と2名の県職員が逮捕されるという異常事態となっており、入札に関しては第三者委員会で事務の総点検を行うこととなっていますが、予算委員会による我が会派の須永議員による質疑の答弁によると、物品・委託に関しても入札前には公表されない予定価格と落札価格が同額だった入札は令和4年度は144件、令和5年度は12月末時点で127件という数字になっております。税金であることを肝に銘じ、適正な入札が行われるよう、県には職員のコンプライアンスならびに、県民に疑念を持たれない入札制度の改善をするように強く求めます。

 

●新年度予算では、昨年12月定例会にて可決された多様性尊重条例に関連する事業が多く含まれている中で、先鋭的な事業は特段なく、男女共同参画や障害の有無に関わらず、外国人など様々な人が社会で安心して暮らし、活躍ができるための極めて現実的な事業であり、事業の施行については県議会との協議も重ね、評価をするものです。条例のもと、誰もが働きやすい環境を作り上げていくことは県の責務でもあります。

 

●一方で、我が会派が9月定例会の代表質問で提案した職員のハラスメントアンケートについて、知事部局の約1万人の職員に対し、昨年12月末から本年2月9日までの間、実施をしていただきました。

今定例会の代表質問及び総務防災常任委員会にて我が会派より質疑を行ったところ、約3千3百人の職員から回答があり、内訳としては速報値で過去3年間にハラスメントを受けたと感じたことがあるとの回答が、パワハラは820人で24.9%、セクハラは201人で6.1%、マタハラは66名で2.0%とのことでした。

 少子高齢化社会を迎えるにあたり、年齢やライフステージによる働き方の違いが生じ、家族の介護や育児などに一定の時間を費やす人の就業条件に配慮をすることなども必要です。ひとりひとりが抱える事情や特性を理解し、違いを補う工夫をしていくことが多様性を受け入れることに繋がります。

しかし、こうした多様性を認めずに差別や区別を繰り返し、精神的な負担を与えるとしたら、それは「ハラスメント」になります。

 

多様性を浸透させるには、異なる価値観を受け入れ、尊重する職場環境を作ることが求められますが、多様性を阻む大きな要因が各種ハラスメントであり、多様性に関する理解が十分でない環境では、ハラスメントも起こりやすくなることが指摘されています。特に人材が多様化していきている昨今では、男性が育児時短や育休を請求したり取得したりすることで不利益な扱い等を受ける パタハラや性的指向や性自認に関するソジハラなど、新しいハラスメントが 意識されています。時代の流れとともに、多様性尊重条例を制定した千葉県としても、正しい理解と適切な対応を身に着けていかなくてはなりません。

 このアンケート結果を精査し、誰もが働きやすい労働環境を整備していくため、必要に応じて、県職員に対し、多様性と併せたハラスメントの更なる研修の充実やアンケート内容の項目の追加や継続等、質の高い対策を講じることも要望いたします。

 

 

~請願第26号「教員の未配置を完全に解消するための千葉県の対策を求める請願書」の採択を求める討論~

 

●教員不足解消に向けた緊急対策について。

千葉県の深刻な教員不足は喫緊の課題となっている中、県教育委員会が今年度に出した懲戒処分はあわせて44件と過去20年間で最も多く、教育現場に与える影響は極めて大きく、教員志願者の増加や質の確保は必要不可欠です。

 教員の未配置により一番影響を受けるのは子どもたちです。千葉県では2023年3月1日時点で445人もの教職員が未配置という事態となり、学校現場や保護者からも未配置解消対策が求められているところです。

 

●請願第26号は、「教員の未配置を完全に解消するための千葉県の対策を求める請願書」であり、年度初めからの産育休の未配置解消を求めるものであり、議場の皆様に賛同を求めました。

 

●県教育庁は新年度予算では日本学生支援機構から奨学金の貸与を受けた者の奨学金返還に要する経費を緊急的に支援することとしております。25年度から採用される人については、事前に奨学金を借りることを県に申請している人を対象とするとのことですが、県として新規事業に着手したことを評価いたしますが、この支援制度の効果等を継続的に注視し、教員不足解消に向けて、あらゆる打開策を打っていただきますよう要望します。

 

【請願】

我々「千葉政策議員団」は採択すべき、という立場でしたが、残念ながら自民党等の反対によって否決されたものは以下です。

 

●第22号「核兵器禁止条約に署名・批准を国に求める意見書の提出について」

●第26号「教員の未配置を完全に解消するための千葉県の対策を求めることについて」

●第27号「産休等に入ったのにかわりの先生が来ないことに関することについて」

 

【発議案】

我々「千葉政策議員団」は賛成すべき、という立場でしたが、残念ながら自民党等の反対によって否決されたものは以下です。

 

●発議案1号 自民党派閥裏金問題の徹底解明と実効性ある再発防止策の確立を求める意見書について

●発議案第2号 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金問題の徹底した真相解明と企業団体献金の全面禁止を求める意見書について

●発議案第5号 核兵器禁止条約に署名・批准を国に求める意見書について

●発議案9号 国の指示権を拡充する地方自治法改正案の廃案を求める意見書について

●発議案14号 訪問介護基本報酬の引き下げをただちに撤回することを求める意見書について

 

千葉県議会では自民党議員が多いため、上記のような請願や発議案を通すことは数の論理的に難しいのですが、こうした採決等を県民の皆様に知っていただき、今後の選挙等での判断材料としていただければと思います。

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ひっきりなしに職員と打ち合わせです。。。。

 

 

引き続き、熊谷知事と連携しながら、新年度も全力で取り組んでまいります。

 

 

また、会派の代表として、頑張ります!