第2回千葉県環境審議会水環境部会

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

本日は朝イチから県議会から委員として選出させていただいております「第2回千葉県環境審議会水環境部会」に出席。

 

 

 

本日は審議事項1件、報告事項1件を協議しました。

 

○審議事項 

河川に当てはめる生活環境の保全に関する水質環境基準の水域類型の見直しについて(都川・葭川水域類型)(審議) 

【内容】

千葉県では類型指定当初と比べ、多くの水域で水質の状況等に ついて変化が生じており、千葉県では、これまで国の考え方に準じてBODの測定値を基本に検討を進めてきたところですが、令和4年4月から 「大腸菌数」の環境基準が適用されたことを受けて、国が現在、大腸菌数について判断基準とするかを検討中であり、 来年度中に方針が示される見込みであることから、これを受け改めて見直しを進めていくこととしますので、「継続審議」となります。

 

 

○報告事項 

印旛沼及び手賀沼に係る湖沼水質保全計画(第8期※今年度は計画年度3年目)の進捗について

 

印旛沼及び手賀沼の水質目標は以下の通りとなっております。

※【水質目標値の考え方】 第7期湖沼計画で定めた目標値と令和7年度予測値の平均値を比較し、より 厳しい数値を第8期湖沼計画の水質目標値としています。

 

 

最新の水質状況は以下の通りとなっています。

 

 

 

上記の表を見ていただければお分かりの通り、水質改善の停滞が見て取れます。

 

汚濁のメカニズムとして、窒素やリンが増えすぎると、それを養分にしている植物プランクトンが増殖し、水質汚染に繋がると一般的に言われております。

そのため千葉県では気象条件等による植物プランクトンの増殖傾向について把握するため、植物プランクトンの種類別の個数に関する調査等を実施し、その結果を水質予測モデルへ活用することにより、効果的な植物プランクトンの増殖抑制策を検討することとしています。

 

第8期湖沼計画での水質保全施策における近年の課題として、

●水質改善の停滞

●ナガエツルノゲイトウ等の外来水生植物の繁茂

●親水利用の場としての評価が十分でない

があがっております。

 

【今後取り組む施策の方向性】

さらなる窒素及びりんの削減と 内部生産の抑制策の検討

⇒・流入汚濁負荷量の削減 ・水生植物の刈取り等による直接浄化対策 ・内部生産の抑制策の検討 

生物の生息環境の保全 

⇒・外来水生植物の駆除 ・生物の生息環境の保全に関する指標 

目指すべき沼の将来像の明確化

⇒・親水性を評価するための指標の設定 ・長期ビジョンの見直しに向けた検討

 

また、審議会のみならず県議会でも私から提案させていただき、採用していただいております『グリーンインフラ(※)』についても報告がありました。

(※:グリーンインフラは米国で発案された社会資本整備手法で、自然環境が有する多様な機能をインフラ 整備に活用する考え方。谷津を活用することで水質浄化、生物保全、防災減災などの効果が期待される。)

 

グリーンインフラに関する主な活動⇓

 

 

 

印旛沼流域において多面的な機能を有する谷津をグリーンインフラとして活用し水質浄化対策につなげる可能性を検討するため、谷津への流入水・流出 水中の栄養塩類濃度等の変化について調査しています。

 

災害が頻発している我が国において、環境問題と防災は切り離せない関係があります。

2月定例会の当初予算の賛成討論においても議会で申し上げましたが、近年は豪雨の増加傾向により、土砂災害の激甚化・形態の変化が懸念されています。

外来水生植物対策としては、新年度予算で印旛沼及び手賀沼の駆除対象地域を一通り駆除完了する予算をつけていただきました。外来水生植物が繁茂することによる底層DOへの影響や、駆除による底層DO の変化を測定し、駆除の効果を確認することとしています。

自然が持つ特性を理解し、活用して、環境を守りながらも減災対策に寄与できるグリーンインフラなどの考えを推進しながら、私自身も県民の皆様に手賀沼の現状や今後の方針等をわかりやすくご説明していきたいと思いますし、外来水生植物対策等の県の施策の効果等も注視していきます。