本日は我が会派「千葉新政策議員団」の代表質問の中で私が担当した『外来水生植物対策』についてお知らせします。
≪手賀沼と印旛沼における駆除の進捗≫
令和6年度当初予算にて、前年度より大幅に増額していただいた特定外来水生植物対策事業では、トータル約7億4千2百万円のうち湖沼における外来水生植物対策事業として、印旛沼及び手賀沼とその流域河川において、残る箇所の駆除を進めるために約3億5千4百万円が計上されています。
我が会派の2月議会代表質問において、熊谷知事からは速やかな防除を進めるため、駆除工程を見直して計画を前倒しし、令和6年度中に一通りの駆除を終える予定である、といった主旨のご答弁をいただいています。
(質問)手賀沼及び印旛沼における外来水生植物について、計画を前倒しして今年度中に一通りの駆除を終える予定の予算を組んでいるが、進捗状況と見通しはどうか。
(熊谷知事答弁)
●手賀沼とその流域河川では、昨年度末までに駆除対象面積約10万㎡のうち 約6割の駆除を終え、今年度は沼の東部や手賀川等約3万9千㎡について、 5月から駆除を進めているところです。
●印旛沼とその流域河川では、昨年度末までに駆除対象面積約4万2千㎡のうち約9割の駆除を終え、今年度は残る 西印旛沼の約2千㎡の駆除を10月から開始する予定です。
●手賀沼、印旛沼のいずれについても、今年度中には当初計画していた面積について 一通りの駆除を終える予定です。
≪手賀沼及び印旛沼における外来水生植物防除事業補助金制度≫
我が会派の要望によりまして、今年度は予算を増額していただき、今年も各団体がこの制度を活用して駆除活動をおこなっております。
毎年、私が駆除活動に参加をしていますが、繁殖力が強く、一片の切れ茎からも繁茂を拡大していくナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイの駆除には、きめ細かな人の手による作業も欠かせません。
手賀沼にて駆除活動作業中
重機等を活用した大規模駆除が完了したあとは、市民団体による駆除活動が非常に重要になってきます。そのため、今後はこの補助金制度をさらに周知啓発し、周辺地域全体で見守り、市民団体等が丁寧に駆除活動を定期的に行うことによって外来水生植物の拡大を防いでいく必要があります。
(質問)手賀沼及び印旛沼における外来水生植物防除事業補助金制度の今年度の活用状況はどうか。
(副知事答弁)
●県では市民団体が本補助金を活用し、より充実した駆除活動を実施していただけるよう令和6年度は予算を増額するとともに、例年より時期を早めて募集を開始した。
●その結果、手賀沼で駆除を行う3団体、印旛沼で駆除を行う2団体から、作業用のボートなど刈取りに係る資機材や刈取った水草の運搬・処分に要する費用等について、昨年を上回る約1千2百万円の補助申請があった。
●今後も、県の水草刈取船による駆除と市民団体によるきめ細かい作業を組み合わせた効果的な駆除により、外来水生植物の 繁茂の拡大防止に努めていく。
≪農地における防除対策≫
農地における外来水生植物の繁茂被害は拡大しており、農業者から報告を受けることがあります。
一旦、ほ場に侵入すると、農作業に伴って急速に生育範囲が広がる恐れがあるため、まん延する前に水路や農地への侵入を抑制することが肝要ですが、実際に現地を訪れると、すでに繁茂してしまっている場合が多く、その対応に農業者も大変苦慮しているのが現状です。
現場視察
特に侵入・定着してしまったケースでは、農業者だけでの駆除は困難であり、行政等と協力しながら対策を講じていく必要があります。
(質問)農地における外来水生植物の防除に、県はどのように取り組んでいるのか。 また、実際に農地で発見された場合、どのように対応しているのか。
(副知事答弁)
●ナガエツルノゲイトウは農地に定着すると駆除が極めて困難で、農業に悪影響を及ぼすことから、早期発見・ 早期駆除に努め、農地に侵入させないことが重要。
●県では農業用用排水施設における駆除活動費を助成する事業を創設して支援するとともに、植物の見分け方や水田への 侵入防止対策などを掲載した資料を作成し、農業者への周知を図っているところ。
●農地への侵入が確認された場合には、防除のため、発生場所に応じた適切な薬剤の選び方や効果的な使用時期などについて、農業事務所が助言・指導を行い、外来水生植物が定着しないよう取り組んでいく。
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手賀沼の環境保全については一丁目一番地で取り組んでいる中で、今年度当初予算にて今年度中に一通りの駆除が終える大幅増の予算を措置していただいています。
その進捗状況については、順調に予定通りに進んでいることが確認できました。
とはいえ、重機での一通りの駆除が完了したからといって外来水生植物との闘いが終わるわけではなく、また繁茂しないよう、各市民団体や周辺住民の皆様の「目」が大切になってきます。
外来水生植物ナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイの特質などを皆様に周知していくことも重要になってきますので、継続して取り組んでいきます。