我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。
本日午前は千葉市にある『ちばミュージックスマイル』を会派で視察しました。
千葉日報でも特集されたフリースクールで、復学のために音楽を主体としながらも、高校に進んでも、社会に出ても困らないように復学を目的とし、学業も習熟度別に教えていきます。
現状のフリースクールの制度や教育のあり方に対し、まさに我が会派と同じ想いで活動されているフリースクールであり、実際に伺って、現場の状況や生の声を聞くことができ、大変有意義な視察となりました。
実際に復学を目的としているフリースクールは非常に少なく、現在は誰でもがフリースクールに参入できてしまう状況のため、我が会派としてはフリースクールと名乗る場合は条件等を作り、それらをクリアしたフリースクールに対しては認証制度を設置した上で支援をしていく形にすることを千葉県に提案をしています。
10. 教育施策について (教員未配置の現状と対策、フリースクールにおける不登校児童生徒支援)
代表の村上さんがお話されていた内容もまさに同じ内容です。
「ちばミュージックスマイル」ではテレビゲームやカードゲームを常設し好きなだけ遊んでいいというフリースクールとは一線を画し、主要5科目(国語・算数・理科・社会・英語)を対面でひとりひとりに合わせて授業を実施すると同時に音楽を主体として自発的に何かに取り組み、完成させ、それらを発表することによって自信を持ってもらうということに主軸に置いており、すでにこちらから復学された児童生徒もおります。
できることなら学校に行きたい、という子供を再登校に導くことを大切にしているフリースクールです。
実際に自分で作詞・作曲をして、自信をつけて復学した生徒もいたとのことで、我々もその音楽を聴かせていただきました。
学校になかなか足が向かなくても、義務教育期間の『教育』から外れない形で学校とは異なる居場所で時間を過ごしながら、自分の目標を見つけてほしいと思います。
また、千葉県としてもフリースクールは支援をしていく方向ですが、限りある財政の中でただやみくもにどんなフリースクールでもフリースクールと名のつくところに財政的な支援をするのではなく、子どもたちの将来も見据えたフリースクールへ支援していくべきだと思います。
様々な形でフリースクールが多くできていますが、長野県のようにフリースクールに認証制度を設けるなどして、フリースクールの質を担保していく必要性があると感じています。
代表が仰っていたことに共感するのは、やはりずっとゲームだけをやらせて出席扱いにしたところで、その子どもがいざ高校、大学、社会に出た時にやっていけるのか、ということを考えれば「人生ずっと逃げ続けることはできない」からこそ、ちばミュージックスマイルでは学業もやるし、自分の得意なことを見つける作業もして自信をつけさせて自立させていく、ということです。
残念ながら、フリースクールについては性暴力事件などの問題も発生していることから、やはり行政がしっかりとチェックをした上で子どもたちの安全確保や内容についてチェックをし、認証・認定という形でお墨付き与え、行政と一体となって進めていくことが望ましいと考えます。
ご承知の通り、フリースクールに通うにはお金がかかります。
フリースクールに通えるご家庭でない場合、学校も行けずに置いていかれてしまい、本当に困っている層へのアプローチができていないというご指摘もありました。
本来はフリースクールへの財政支援よりも、学校にも行けず、金銭的な理由でフリースクールを選ぶこともできない家庭に支援をしていくべきである、ということでした。
フリースクールをはじめ子どもたちの居場所が目に見えて多様化していく中で、適切な支援ができる環境で子どもたちが安全に、そして復学も含め将来を考えることができる支援プログラムが充実した機関で、子どもたちをサポートしていくことが重要です。
人生ずっと保護者がいるわけではないので、一人でも生き抜いていくことができるよう、一番に考えなくてはいけないのが「自立」であり、それは子どもにとっては厳しいかもしれませんが、当事者の子どもはもちろんのこと、保護者も教育者も社会全体も真剣に向き合わなくてはいけない課題だと思います。
復学を目指すフリースクール:『ちばミュージックスマイル』視察
