早大生・早稲田生たちの青春を支えた「まんぷく亭」閉店、心からのありがとうを込めて【雑談】

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

おそらく「わっしょい」と並んで自分の中で三指に入る思い出の居酒屋である、高田馬場「まんぷく亭」が閉店するというニュースが流れてきました。

あまりにも悲しいことですが、半年以上も続くコロナ禍でここまで継続してくださったこと、大学生たちに沢山の思い出をつくってくれたことに、まず心から感謝の気持ちを捧げたいと思います。

なので、本日は追悼と備忘録をかねたの雑談です。

※注意※
ここに書かれていることはあくまでも15年前の話です。飲酒はマナーと節度を守り、飲み過ぎにはくれぐれも注意をしましょう。また、コロナ禍における大人数での飲み会は推奨されていません。

「まんぷく亭」とは、高田馬場駅前にあるワンフロアぶち抜きの巨大居酒屋で、早大生御用達のお店です。いや、もうすぐ「だった」になるのか…。

・数百人を収容できるキャパシティ
・どれだけ騒いでもほぼ怒られない寛容性
・お会計も適度に適当

という、大学生が求める完璧なるフレキシビリティを備えている、この時代にはありそうでなさそうな居酒屋でした。

私が大学生だった15年前は、まだ飲酒に対してそこまで厳しい目線が注がれていなかった頃。

大サークルの飲み会と言えば一気飲みの「コール」が飛び交い、「どれだけ酒が飲めるか」を競い合い、文字通り競うようにトイレに駆け込んだものです。

そしてまんぷく亭のトイレには、リバース専用スペースまで設けられているのだから、まさしく謎の親切設計。

宴会スペースの中央にビールケースを裏返してのぼり、

「学生注目ー!」

と誰かが叫べば、

「誰だおまえはー!」
「声が小さいー!!」
「言いたいことは飲んでからー!」

と、喋り始める前に次々と撃沈され、隣の団体が新種のコールをやっていればそれをパクる。

瓶ビールはケースごと次から次へと供給され、サワーやハイボールを頼めばピッチャーに少量の氷が浮かんだ謎の液体が出てくる。味はもはやよくわからない。

そんな激うるさい店内の隅っこでは、耳元で大声を出しあってなんとか会話している連中もいる。あまつさえいちゃついているように見える男女は、見つけ次第コールで血祭りにあげていく。

戻すために食べているのではないか?と思いつつ、当時名物だった(ような気がする)サイコロステーキや大量の揚げ物がでてきて、お会計はなんと一人2,500円ぽっきり。チェーン店にはいけなくなる訴求力である。

ちなみに私の卒業後ですが、「ビールかけスペース」が爆誕していたようでした。もう意味わかんねえよ

最後は店内で肩を組んで早稲田の応援歌「紺碧の空」を熱唱し、潰れた人間たちを次々とエレベーターに放り込み、駅前のロータリーに打ち上げられたセイウチのように並べて。

そこでまた校歌を一発歌い、潰れた人間たちの介抱(するようなフリ)をしながら、二次会にいったり友人宅に流れたりするのが、ある日の早大生の1日だったりしたのでした。

こうした大規模な飲み会をウリにしている居酒屋の書き入れ時といえば、4月の新歓コンパシーズンです。

高田馬場のロータリーには無数のサークル名の看板が並び、大量の新入生を引き連れて居酒屋へと向かう(今は未成年者はお酒を飲んでないと思うけど)。

冬から始まったコロナ禍で、早稲田を始めとする大学のほとんどは未だにオンライン授業

こうした催事のすべてがなくなった学生街の飲食店のダメージは致命的で、まんぷく亭以外もほとんどの居酒屋・飲食店が存廃の境目で闘っていると聞きます。

オンライン化で失われたもの
https://blog.szk.cc/2020/08/09/whats-really-lost-in-university-online/

上記はネット上で流れてきて拝読した記事ですが、大学が「オンライン化」されて失われたものはあまりにも大きい。

どれだけ「ニューノーマル」が浸透しようとも、大学で得られる学業以外の価値は不変だし、我々はそれを取り戻すためにコロナに「打ち勝つ」必要が是が非でもあるのだと思います。

今回、それが間に合わずに一つの伝説の居酒屋が閉店に追い込まれてしまったことは、本当に悲しく、自分自身の力不足が不甲斐ない限りです。


情熱を失わない限り、夢は続く。早稲田祭でも、人生でも。(2019年11月)
https://otokitashun.com/blog/daily/21951/

毎年ブログに書いているように、私は青春のほぼすべてを学園祭運営(早稲田祭)に捧げてきたのだけど、それに華を添えてくれたのは間違いなく大学周辺の個性的な飲食店であり、その一つがまんぷく亭でした。

破天荒でむちゃくちゃだったけど、最高に刺激的だった「まんぷく」に、心からありがとうを。

それでは、また明日。

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おときた駿
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