「本当の父親」ではなく「もう一人の父親」を目指す努力。ステップファーザーのあれこれ【雑談・ステップファミリー奮闘記】

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

週末ということで、過日に発売されたステップファミリー 子どもから見た離婚・再婚を読了いたしました。

離婚→再婚家庭を「代替モデル/スクラップ&ビルド型」「継続モデル/連鎖・拡張するネットワーク型」に大別し、前者が暗黙の前提である日本社会と支援のあり方に警鐘を鳴らす内容で、当事者の一人としても大変勉強になりました。

なお音喜多家のステップファミリー事情については、以前に受けたNEWSポストセブンのインタビューが素晴らしくまとめて下さっており、お気に入りです。

ステップファーザーの音喜多駿氏、決めた覚悟と子への気配り|NEWSポストセブン
https://www.news-postseven.com/archives/20191024_1473854.html

>ステップファーザーにとって何より大切なのは「準備」だと音喜多さんは強調する。「ステップファーザーになることは子供の人生を途中から背負うことです。突然父親になるのだから、実の親の何十倍も準備しないと子供を傷つけます。」

むちゃくちゃ良いこと言ってるな、昔の私…!(自画自賛)

閑話休題。

本書では、日本における再婚家庭は継子と普通養子縁組をすることが基本であり、片親との絆はその時点で途切れて新しい親へとバトンタッチする「代替モデル/スクラップ&ビルド型」が中心になっていると分析。

しかしこれが親・子どもの双方の負担になる例が多いことを抱負な調査によって明らかにし、これからは実親との絆を途絶えさせない「継続モデル/連鎖・拡張するネットワーク型」を価値観としても制度としても受け入れていく必要性を説いています。

無理に「唯一無二の、本当のお父さん(orお母さん)」になろうとする心理的負担は大きく、「もうひとりの親」になろうとする方が自然だし、ポジティブな影響が大きいというわけですね。

必然的に、結論としては単独親権や協議離婚制度の見直し=共同親権の導入という提言につながっていくわけですが、ただ「代替モデル」から「継続モデル」への転換には丁寧な進め方が必要になるかなと。

というのも、「代替モデル」で上手くやってきた再婚家庭、あるいは再婚しないひとり親家庭ほど、共同親権を視野に入れた「継続モデル」は受け入れがたいからです。

こうしたモデルの制度的・意識的転換プロセスについては、ザ・当事者である私の経験も寄与できるはず。

改めて、家族制度や児童福祉へしっかりと貢献していく気持ちを新たにした次第です。


ぜひステップファミリー当事者のみならず、多くの関係者に読んでいただきたいと思います。

ここからは完全なオマケ。

今回、継子である長女の中学受験は結果としてかなり上手くいったのですが、これにも少しステップ関係が影響しているかも??と思ってみたり。

合格につながった要因として、

・4科目受験を選択せず、早々に2科目に絞って受験勉強を進めた
・集団授業の塾(サピックス)に見切りをつけて、個別指導の塾へ切り替えた

これが大きかったと自己分析しているのですが、特に前者は塾の先生を始め周囲のほぼすべての人が4科目受験を進める中、

「長女のマイペースな性格なら、2科目に絞った方が絶対にパフォーマンスが上がるはず!」

と確信し、ほぼ迷いなく(本人とも意思確認の上)2科目受験を決断しました。やはり同様に長女の適性を考えて、集団授業の塾にも早々に見切りをつけて変えたのも良かったと思っています。

こういう決断がスパッとできたのも、ある意味、長女をちょっと客観視できる立場だったからなのかも…というのは考えすぎでしょうか。

ちなみにステップファーザーの中には、やはりどうしても血がつながった子が可愛く思えてしまう方も多いようですが、私の場合は幸いなことに(少なくとも意識の上では)本当にそういうのはないみたいです。

歳が離れていることもあって、長女には長女の、次女には次女の可愛さがあるし、言うこと聞かなくて腹立たしいときは2人とも腹立たしいし(笑)。

これから中学生になる長女は、どんなことを考えながら成長していくのでしょうか。「本当の(血のつながった)お父さんに会ってみたい」と言い出す日がくるのでしょうか。

色々とドキドキしながら、「家族」を楽しんでいきたいと思います。

それでは、また明日。

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おときた駿
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