女性政治家・候補を無理やり数だけ増やそうとすると…?ジェンダーギャップの解消に向けてできること

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

本日3月8日は「国際女性デー」です。この日に合わせて、年初に発足した維新「ダイバーシティ推進局」はキックオフ勉強会を開催し、ジャーナリストの治部れんげ様を招いて活発な意見交換をおこないました。

ジェンダーギャップ指数のランキングで低迷する日本社会ですが、とりわけ政界での女性比率の低さなどは大きな課題の一つです。

私は過渡期の政策として、女性議員や候補者に「枠」を割り当てるクオータ制には前向きな立場ですが、さりとて数字だけを設定すると本人にとっても不幸な結末になりかねません。

●立憲、衆院空白区に女性限定の公募案 慎重論も(朝日新聞)

立憲民主党が現在まだ「空白区」になっている選挙区に女性候補を立てる公募を検討しているという記事が出ましたが、これは「党内で慎重意見もある」とされているように、典型的な「数だけ追いかけてしまう悪手」です。

記事でも指摘されている通り、まだ空白区になっている地域は対立候補が強いところで、「勝てない」「厳しい」からこそ空いているわけで、そこに女性候補を立てるというのはどうなんだという批判の声が上がるのは健全なことです。

単に候補者の女性比率を上げるだけではなく、本当に女性議員を増やし、活躍させたいなら選挙のやり方も含めて「環境を整える」必要があるわけです。

とはいえ、言うは易く行うは難し…。

治部れんげ先生と議員の意見交換タイムには、ある女性議員より

「政治家に当選してから、夫と立場が逆転した。いまは夫に『もう少し家庭や子どものことを考えて。家にもっと帰ってきて欲しい』と言われている。これは数年前に、私がそっくりそのまま夫に言っていたことだった…

などの悩みも吐露され、議員という職業の責任と、選挙のために地元周りが必要という事情と、時代に合わせた働き方と…本当に難問です。

そんな勉強会の模様の一旦を、京都新聞が記事にしてくれました。

●維新が多様性学ぶ勉強会 女性進出・ジェンダー支援の議員立法目指す| 京都新聞

ジェンダーギャップにご興味のある方は、治部れんげ先生のこちらの著作もぜひご一読くださいませ。

これまで既存政党の多くは「青年局」「女性局」といった組織を構築してきました、もはや多様性の問題は男女の性差だけに留まらず、LGBTや障害者、外国人など包括的に政策を進めていく組織が必要です。

今日は国際女性デーということで、ジェンダーギャップ解消が主なテーマでしたが、今後は幅広く「多様性」に関わるテーマを取り上げ、ダイバーシティを促進する包括的な議員立法の策定を目指して活動を続けて参ります。

それでは、また明日。

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おときた駿
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