こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
緊急事態宣言が5月末まで延長され、協力金の遅延・財源不足やビッグサイト問題(損失補償)など、東京都政でも議論することが山積みです。
そんな中、都知事と双璧をなして二元代表制を構築する東京都議会は何をやっているのでしょうか?
なんと、ほとんど何もしていないのです。
誤解のないように申し上げますと、個々人の都議会議員が政治活動や陳情対応はしています。
ただ、都議会は本体は「閉会中」のため、組織体としてはまごうことなくほぼ活動停止中です。
※「ほとんど」何もしてない、「ほぼ」活動停止中と書いたのは、かろうじて「東京都議会災害対策連絡調整本部」だけが稼働しているからですが、議事録や質疑動画も見当たらないので何をしているのかよくわかりません…。
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地方議会というのは、通年議会を採用している例外的な自治体を除きだいたい年4回開催で、その他の期間は閉会しています。
平時であればそれが必ずしも悪いわけではありませんが、
いや第一会派(最大会派)、何をやっているの。
署名を集めやその内容のすべてを否定するわけではありませんが、政府に要望をぶつけたいなら議会を開いて正式な「意見書」を提出するべきです。
これは地方自治法第99条によって、地方議会に与えられている正当な権限であり、もちろん相応の「重み」があります。
ところが都議会では、東京維新の会を含む多数の会派から臨時議会の開催要求が出されているにもかかわらず、都民ファーストの会・自民・公明の三大会派が開催に反対をして閉会状態が続いています。
これは政局的にはシンプルな構図で、都民ファーストの会は議会で小池都知事が吊し上げに遭うのを避けたい(知事を守りたい)、自公は長年来ズブズブの関係にある都庁職員たちを守りたいという利害が一致しているからです。
都議会自民党は完全な「都政野党」であるタイミングなら臨時議会の開催に賛同したかもしれませんが、二ヶ月後には都政与党になっている気が満々なので、もはや完全に行政サイドに立っていると言えます。
臨時議会は4分の1以上の議員が賛成すれば開催できますが、あと一人が残念ながらかろうじて足りないという状況です。
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一読しておわかりいただけるように、こんなの完全に都民無視の政局・保身です。
コロナ対応は誰がやっても難しい状況であるとはいえ、過日のビッグサイト問題における不手際や休業要請の線引理由など、議会において追及・検証が必要なことは山程あります。
そんな中で最大会派のやることが、有効性の疑わしく「選挙対策ではないか」とも言われている署名集めでは、批判の声が上がるのも当然のことです。
東京維新の会としては、引き続き一刻も早い臨時議会での審議を強く求めて参ります。
それでは、また明日。