こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
金融機関や卸売業者を通じた飲食店への不当な「圧力」については先週から取り上げてきましたが、山尾志桜里議員がすごい内部文書を手に入れ、公開されました。
まず担当省庁と粘り強く交渉し、文書を提示・公開させた山尾議員に敬意を評したいと思います。
ここまできちんと作られた文書であると、情報公開請求でいずれは出さざるを得ない公文書なので、省庁側も逃げ切れないと判断されたのでしょう。
7月8日文書のハイライトされている部分を読めば、担当省庁→金融機関→飲食店という流れで「圧力」をかけようとする意図は明らかです。「融資」という言葉も確認できます。
西村担当大臣の発言・意向は「誤解を招いた」というレベルのものではなかったことが明確になり、この文書が確認された意義は非常に大きいと思います。
なお我々が9日日中に金融庁の当該部署に「どういった指示が出ているのか」と確認した際は、本文書の存在や中身についての言及は一切なく、むしろ「具体的な指示はまだされていない」という説明に終始していました。
山尾議員に本文書を開示したのも本日12日の15時とのことで、「出したらヤバい文書」であるという自覚が担当省庁側にもあったのではないでしょうか。
麻生大臣には共有されていなかったという点も含めて、政府側の対応については引き続き追及・精査を重ねる必要があります。
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事の問題点は、玉木議員も指摘をしている通りです。
何より、これと同根である卸売業者を使っての飲食店への働きかけ=政府からの不当な圧力については、まだ撤回されていないことは最大の問題です。
卸売業者への「要請」については、国税庁とコロナ対策室の双方に直接確認したところ、
・法的な根拠は一切なく
・あくまで「依頼」なので、対応しなかったとしてもペナルティは何もないとのことですが、所轄官庁から「お願いします」という文書通達がくれば、事業者がどのように受け止めるかは火を見るより明らかなことです。
誤解を招かないように追加説明文書を出すことも検討しているやに聞きましたが、それより潔くこちらも「撤回」をするべきではないでしょうか。
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法的根拠に基づかず、補償もなく、同調圧力を頼みに危機を乗り切ろうとする。
コロナ禍の当初から問題視されてきた政府のスタンスは、ここにきて最大の不信を迎えました。これでは到底、いまだ天井が見えない第5波との闘いを無事に乗り越えられるとは考えられません。
まずは不当な圧力の撤回・十分な補償と経済対策の実施を目指して、政府与党には引き続き強く働きかけをしてまいります。
それでは、また明日。