こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
私は以前からHPVワクチン(旧:子宮頸がんワクチン)の啓発活動に取り組んでおり、コロナの影響で「ワクチン」という括りで注目を集めることもあります。
そんな中、現役記者から驚くべき発言がなされたので、私も筆を執ります。
残念ながらHPVワクチンへの信頼失墜が、現在の「ワクチン敗戦・ワクチン忌避」とも言える状況を招いてしまったことに概ね異論はありません。
これは以前に私もブログで取り上げた通りです。
しかしこの今井記者は、それに対するマスコミの責任を一切放棄しています。
「ワクチン忌避」の感情はどこからか自然発生的に出てきたわけではなく、それを生み出した、あるいは大きくしたことに一時期のマスコミによるワクチンへのネガティブ・キャンペーンが強く関与したことは間違いありません。
参考:HPVワクチンに関するメディア報道上の課題(みんハピ)
https://minpapi.jp/hpv-media/「マスコミには失墜した信頼をうまいこと回復させる能力はありませんので、関係する人たちが自分で信頼回復に取り組むしかありません。」
との発言は、自分たちは話題を焚き付けて「焼け野原」をつくって購買部数を伸ばし、後は知らないよというまさに無責任なマスコミの姿勢を端的に表しているようです。
信頼を失墜させることはできるけど、回復させることはできない(で関係者の努力に丸投げする)マスコミって、何の価値があるのでしょうか…。
もちろん、この記者の価値観・姿勢はマスコミ関係者のごくごく一部であると信じたいと思っています。
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メディアコラボ代表の古田大輔さんが指摘するように、今井記者が言うところの「関係する人」にはまさにマスコミも含まれているはずです。
だからこそ、他人事のように「頑張れ」と応援するのではなく、当事者として失墜してしまったワクチンへの信頼を取り戻すべく努力をしていただきたいと強く思います。
その後のSNS投稿を見ると、今井記者はそもそもワクチン忌避に対するマスコミの影響力を過小評価しているので、あくまで「応援」などの客観的な立場にとどまるという見解のようです。
私などはこの投稿に怒りで震え、「こうした姿勢で二度とワクチン報道にかかわらないで欲しい」と投稿してしまったのですが、
「みんハピ!」を主催しているTaka先生は大人だなと反省しました…。
一度根付いてしまった不信感を払拭することは並大抵のことではありませんが、関係者の努力により、またコロナ禍でワクチンに注目が集まったことにより、HPVワクチンを巡る状況にも変化が訪れつつあります。
私も政治家として厚労省に「積極的勧奨」の早期再開を粘り強く働きかけるとともに、積極的勧奨を控えていた時期に接種を逃してしまった対象者への救済措置・助成拡大の実現に向けて努力をしてまいります。
それでは、また明日。