守れ、葛西臨海水族園。【第1章】委員の意見が反映されぬ謎の検討会

私は、台東区上野で生まれ育ちました。池之端で産湯を使い…上野公園は庭で、動物園、水族館、博物館は大きなオモチャ箱のように遊び学び育ちました。今思えば贅沢な幼年時代でありました。(詳細こちら

今も瞳の奥には、あの懐かしい「上野水族館」の建物と大きな水槽がまざまざと蘇ります。
上野水族館
▲昭和39年開園「上野水族館」。ほぼお姐と同じ歴史が(笑)葛西臨海水族園サイトより

平成生まれの息子たちを上野動物園に連れて行ったときにすでに、水族館は取り壊され無くなった時は寂しく感じたものですが、お嫁にきた江戸川区葛西臨海公園へ移設(1989年)されたご縁も痛切に感じ、新しい私たち家族の思い出の風景になっていった、それが葛西臨海水族園だったのであります。

【“水族園機能停止”結論ありきの検討委員会】
前回blogで触れました、本来は葛西臨海水族園をどう維持をし、ラムサール条約が制定された場でもある葛西臨海公園(海浜公園)において、地域に根差した生物多様性及び環境保全のサンクチュアリの実現、そのために都政事業の責務をどう果たして行くのか議論すべきであったはずが、いつの間にやらハコモノスクラップアンドビルド検討会に変容、“あり方検討”から““ハコモノ”更新構想”→世界的“巨匠”「谷口 吉生作品」の本館から水族館機能を奪い…やがては解体か、怪しげなベンチャーに売り渡す懸念もされる““ハコモノ”事業計画検討”へとすり替わっていったわけでございます。

そこでの議論はどうなっていたか?!!
葛西臨海水族園事業検討委員会議事録をつまびらかに精査すれば見えてくる官僚主導のお手盛り会議の実態!お姐超訳でご紹介させて頂きます。

【平気で無視される検討委員の意見】
平成30年1月30日第1回葛西臨海水族園事業検討会委員名簿
再生計画担当部長「既存施設(←お姐注:本館のこと)につきましては、水族園機能移設後、施設の状態などを調査の上、そのあり方について検討しますということを基本構想に追記をいたしました。このように素案から一部修正を行い、今月基本構想を策定したものでございます。」
(お姐超訳:もうね、ウン、アリバイ検討会だから、結論決まってんですから、ハイ。本館の水族館機能は停止せざるを得ないんですよ、その流れでよろしくお願いしますヨ、お墨付き委員のセンセイ方!)

K副座長「既存施設のことでお伺いというか、コメントしたいのですが、あり方検討会の時は既存施設がいかに使いにくいかという、そういう問題を抽出したのだけれども、あの建物の建築的価値というのはほとんど、少なくとも検討会では議論しなかったように思うのですね。結構手厳しい意見(お姐注:パブコメのこと。全79件はこちら)が寄せられていて、これは既存施設から水族園機能を移すということが報告書に書かれていますが、既存施設をその後どうするのかということは、この委員会では検討しない、それはもう、その後の話ですか。」
(お姐超訳:パブコメの意見も本館を残して欲しいという意見が多いし、建築的価値に触れもせず、一体全体本館どうするつもり?)

公園緑地部長「基本的にというか、あくまでも新しい水族園、水族園の更新に向けてという議論をこの場ではやっていただきたいということですので、既存の施設云々に関しましては、また別途、我々としてもいろいろな移設というか、昨日が移った後に調査なんかをしながら、どのくらいの活用が考えられるか等など含めまして考えていきたいなと考えておりますので、この場において議論すべき事柄ではないと認識しております。」
(お姐超訳:本館をどうするか、ここは回答ゼロで、まずははぐらかし逃亡!)

K副座長「とはいえ、この施設を残していくのであれば、全体として葛西臨海水族園だと思いますので、ここにどういう機能を与えるのかということと、新しい建物での活動は不可分だと思いますので、少なくともそこのところは議論しないといけないかなというのは思います。」
(お姐超訳:なーんで既存施設のこと度外視してんの??)

公園緑地部長「(前置きいいわけ…略)既存施設はまた追っていろいろと検討しなければいけないという認識でございます。」
(お姐超訳:ともかく新館建てて既成事実作りたいんだから話元に戻さないで!!お墨付き専門家で皆様呼んでるわけですから!!)

Y委員「既存施設については、建築学会から、保存・再生の要望書がもうすぐ出ます(お姐注:なんと!!これは要チェック!!)。むやみに壊すということを決定を前提として今、いろいろな計画が進んでおりますけれども、サスティナブルの視点において、要するに同じ規模で同じものを隣に建てるというのは、本当によろしいかどうかというのは、僕は今日初めてこの委員会に参加しておりますので、5年前の委員会と大分状況は変わっておりますので、非常にこれはサステナブルという意味では重要な問題ですので、いかに既存の施設が老朽化しているかというのは、エンジニアリング的にもちゃんと調査をして、結果を出して、それから計画を正当化していかないとと思います。」

K座長「(中略)既存施設は取り壊しというのはもう決まっている?」

公園緑地部長「いえ、それは決まっていません。」
(お姐超訳:と答えておこう、今は。)

K座長「ですよね。その場合、当然教育機能だとか、学習機能だとか、ビジターセンターだとか…(中略)2つの建物(お姐注:新設するハコモノと本館のこと)というものをどういうふうに使っていくのかということを十分に検討すべきだなと思います。それだけ確認させていただきます。」
(お姐注:こののち分科会でも一切その検討はなされず。本館長寿命化を検討しないことを検討する検討会!)

(中略)

N座長「少し風向きが変わる可能性がありそうな。建築学的というか、建築士的にあの建物の魅力をY先生のほうから一言、そんな話はまだここではあまり出ていなかったものですから」

Y委員「本当に世界的にも日本の水族館のシルエット、代表として認知されておりますので、それ、中身はどうでもいいというのはちょっと違うかなと、できれば中身も今後も素晴らしいものになっていって欲しいなと。水を使うか使わないか、その辺はもう、これからの議論で結構だと思いますけれども、それだけの十分価値のある建築だと認識しております。」

S委員既存施設のあのシルエットが非常に価値が高いとした場合に、それを統合した形での新しい景観をつくりだすような建築が求められるのかなとも、今、お話を伺っていてつくづく思いました。」

U委員私も文化としてこの水族館を見て行くということは大賛成ですので、都市の物語と同時にあの景観を残していただきたいなと思っています。」

(お姐超訳:谷口巨匠作品を安易に壊せる神経がわからない!!という委員の皆様の率直なご意見がようやくオープンに。)

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と、第1回検討会では委員からの意見でこれまでシメシメとばかりに、なおざりにされてきた本館の近代建築文化価値がようやく再評価されて大団円のもと終わり、本館の再評価につながるかと思ったところ…あにはからんや、とんでもない展開になるのであります。

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令和元年3月4日第1回分科会

公園緑地部長「先般の検討会におきましては、新たな水族園に関することと合わせまして、既存施設をどうするのかということに関しまして、忌憚のないご意見ですとか、ご提案をいただきました。ある程度の水族園機能を既存の施設に残してもいいんじゃないかというような内容のご提案もございましたけれども、繰り返しで恐縮ではごいますけれども、既存施設につきましては、水族園機能を新たに建築する建物に全て移設した後に施設状態を調査し、それからそのあり方を検討していきたいというのが都の考え方(←お姐注:これって誰の考え方?少なくとも都民じゃないし江戸川区民では絶対ない!)でございます。」
(お姐超訳:第1回検討会の議論なんか知らんもんね、シカトシカト。本館からの水族館機能停止ありきで仕切りなおしますよぉ!!)

Y委員「既存をどうするかという議論は今日しませんけれども、僕は、既存をほとんど改修しないで使えるようなものができるとは思っています。」

(お姐注:都庁官僚に無視されても無視されても、けなげに食い下がる委員!)

【前回会議の意見は抹消、毎度強引に仕切りなおす】

委員の先生方のご意見を無視し、官僚暴走列車は進むよどこまでも💢

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令和元年6月6日第2回葛西臨海水族園事業検討検討会

再生計画担当課長「分科会での主な検討事項とご意見をこちらにまとめさせていただきました。この中でなんですが、既存施設に関するご意見もいただきました。分科会でいただいたご意見につきましては、3ページの主なご意見の欄の下の3点でございます。また、本日、ご欠席のY委員(お姐注:上記文化的価値を始めて指摘した委員)から既存施設の利用について、ご意見を頂戴しまして、委員のご希望により、委員の皆様の席上に配布させていただきました。(中略)既存施設とは別に建築する建物に水族園機能を写すことを基本とした検討を進めております。一方で、既存施設につきましては、水族園機能を移設後、施設の状態などを調査の上、そのあり方について検討することとしてございます。このたびの検討会およびこれまでの分科会でのご意見を踏まえながら、既存施設のあり方については別途考えてまいります。」

(お姐超訳:第1回の議論、分科会の議論はシカトシカト。Y委員のご意見も議事録に残りますから机上配布で読み上げませんよ、ハイ。まずは新館の新設を固めて水族館機能を移して動かぬ状況をつくるまで本館のことは後回し!!)

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トホホホ…さらに追い打ちがかかります。

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令和元年8月28日第3回葛西臨海水族園事業検討検討会

冒頭、再生計画担当課長よりこれまでの経緯には触れず淡々とスケジュールが説明される。
(中略)
I委員「今の水族館をどういう風に内部がリニューアルできるかはまだわかりませんけれども、いろいろな使い方ができると思うんですけれども、そこを全く考えることなしに、新しい水族館とその周りの公園の植栽管理のことを(中略)、その辺が若干不明確なまま行くというのは、あと、そこの動線みたいなものも、新旧どうつなぐのかというあたりも、今の場合は全く新しいものだけができて、旧とどう繋がれるのかというのも、一応分断された状態。もちろん最初はそうかもしれないんですけれども、その後、どう使えるのかというあたりが全く不明なまま考えるというのは、やや、勿体無い、勿体なさすぎるという部分があるので、その辺りはぜひとも、重々承知の上で言っている発言です。」

Y委員「この委員会もそうなんですけど、いくら何度も発言しても、ここには反映されないんですよ。今までの委員会で。そんな委員会だったら、やめたほうがいいと僕は思っている。何のためにこの委員会をやっているのかという気さえ、今日はしていますけども。(中略)
僕は、本当に水族館を愛しているので、別に邪魔するわけではないので。
本当にいい水族館、葛西の水族館はやっぱり歴史上、大事な水族館だったわけです。今もそうなんですけれども、それを後継がちゃんとやるというのは、相当ハードルが高い。簡単にはトップランナーになれない。返り咲けない。やっぱりちゃんとそこをちゃんとやる人を立てた方がいいと思います。」

(お姐注:言えども言えども反映されない検討会。しかしあきらめずに発言してくださる委員の皆様)

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人気ドラマ「同期のサクラ」のじいちゃんからのファックス名言“「勝ち」より「価値」だ”等、多くの日本国民が涙し、話題となっています。主人公のサクラは故郷の島に橋を架けることが夢でしたが、所属する建設会社が施工するにも関わらず強度が足りない工事であることを地域住民に正直に語り窮地に陥ります。組織の理不尽さに同感し、忖度しないサクラに心を寄せる日本国民も多いと思います。
このような、粗削りな公共事業に一石を投じることに日本人はドラマですと大いに共鳴するのです。

けれど実際は、見て見ぬふり。ことに議会が率先して。

そして、庶民には、なかったこと、見せないままに静かに破滅的な公共事業が進んでいくのです。
都民・国民・江戸川区民の税金で運営される行政において、このような官僚・役人主導というか暴走により、近代建築文化財も、無形の遺産である葛西臨海水族園の記憶遺産も壊し、そのためのアリバイ委員会は、無辜なる人々を民主主義と文化を誠に愚弄するものであります。

そして、「一応やりました」的集約して都合の悪いことは表に出ずにまとめられたパブリックコメント79件を、お姐が独自に全文入手したところ…委員の先生方と同じ切実な「本館を遺すべきだ!」「想い出を壊さないで」という切実な思いが綴られていたのであります…つづく!!

【お姐総括!】
ぜひシンポジウムのご参加を!
シンポジウム「葛西臨海水族園の長寿命化を考える」
主催 一般社団法人 日本建築学会
日時 2019 年 12 月 19 日(木)13:00~17:00
申し込み
長寿命化シンポポスター

言えども反映されぬ行政委員会…そういえばお姐も経験がありました。
議員になる前に、平成16年から区民委員として2年間闘った「江戸川区男女共同参画推進区民会議」(詳細こちら)
都政区政は都庁官僚や行政職員のものでも、ましてや東京が故郷でもない知事の自分を引き立たせる装身具でもない!!!

お姐には夢があります。
国政政党、労働組合、既得権益団体に忖度せず
ひたすら地域住民の日々慎ましく生きる人々の自由と、幸いと命と健康、何気ない日々の営み
東京で暮らしてきた想い出、記憶財産を守るため、一歩も引かず
議会で闘う信じあえる仲間を増やしていくことです

私の都議選のキャッチフレーズは

都民の当たり前を都政の当たり前へ!!

花のお江戸の「あたぼう」都政を実現する江戸っ子都議は今日も行く!

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