だから言わんこっちゃない!都のアーティスト支援途中打ち切り

鳴り物入りで打ち出され、4月22日に可決された令和2年度4月補正予算3,574億円。
中でも4月24日の定例記者会見にて小池知事が力を入れて語られたのがアーティスト支援。
「芸術文化活動を幅広く支援するということで、緊急対策を設けました。
「アートにエールを!東京プロジェクト」という命名(略)「3密」を避けて自宅などで制作された5分から10分の新作、また未発表の動画をお寄せいただく(略)都から出演料といたしまして1人10万円、1作品について上限100万円をお支払いするというものであります。動画の著作権はアーティストの皆様に帰属するものといたします。」(全文こちら)
とし、5億円の予算措置がなされました。

お姐の実兄は映画監督の松村克弥でありまして、兄妹ともに芸大や美術館、寄席のある上野の育ち。
画家や音楽家、芸人さん、落語家さんと近しく暮らしてまいりました。(上野の山、いざ生きめやも…都の「上野『文化の杜』構想」に期待ご参考)
ゆえに、芸術文化の担い手支援事業は重要と考える者でしたが、なんともこの事業に違和感を感じたのです。なんか嫌な予感がする…

【対象人数が少なすぎる】
私が気になったのはその対象人数でした。

想定事業規模:4000人

生活文化局から聞いて、え?桁が一つ少なくない?
とまず感じたわけです。兄貴の映画のひとつの作品でも数百人近い俳優さんから裏方スタッフの方々が関わるわけです。

そこで、お姐が締め出された3,574億円の令和2年度4月補正予算委員会ですが、くじけずに文書質問をしておりました!

お姐「芸術家支援.4千人とした選定根拠は何か、定員に達したら打ち切りにするのか足りない場合の対応をどうするの?」

生活文化局「募集人数は、都内芸術文化従事者のうちフリーランス約4万人(お姐注:国勢調査を参考にしたとのこと)を参考に設定。募集要項において、募集人数に達した段階で受付を中止する場合がある旨、記載

******

足りない場合どうするかは質疑をした4月20日当初は事業が始まってないことから答えていただけなかったのです。

しかし…蓋をあけてみますれば…

【応募殺到で即日申込み打ち切りへ】
案の定、お姐の野性の悪寒は的中!!

【独自】都のアーティスト支援事業、応募殺到で1日で募集打ち切り(TBS)

なんと、申し込み初日に定員4000人に達し4倍もの1.6万人が殺到し、あえなく受付終了!

「個人登録の受付終了について予定数を大きく超えるお申し込みをいただきましたので、個人登録の受付は18時をもっていったん終了いたしました。ご了承ください。 今後については今回の反響を踏まえ、改めて検討いたします。」(都HPより)

だからいわんこっちゃない!!

【要綱すらない“花火事業”は誰のため】
初日早々、うちきり。想定人数も少なすぎる
その上「成果物」と引き換え。

いったいぜんたい「要綱」(行政内部の指針・処理基準)はどうなってんの?!と個別に確認したところ

生活文化局「同事業は補助金ではなく出演料相当のお支払いのため、「要綱」ではなく「実施起案」を事業の根拠としております。」

お姐「(議員となり13年…実施起案?聞いたことない)「実施起案」ってなんですの?」

生活文化局「実施起案とは、根拠として「公文」として起案したもの。」

お姐「?????」

*****

つまり、都政の中の指針や処理基準もあいまいなまま「要綱」もつくらず起案し実施したってこと?

法律、条例、規則、要綱・要領・規程はわかるのですが、「実施起案」というものは、職人議員お姐としても初耳でどのような法的位置づけかが分かりませんでした。推測するに、特定の事案のみに適用する内容なのでしょう。(今後研究をすすめます)

都は今回申し込めた1.6万人に対して「当初予定していた募集人数(お姐注:4000人)を拡大」し、今後は「補正予算で2万人に拡充」するようですが、その際は行政の指針を明らかにする「要綱」を作るべきですし、求めてまいる所存。

このように、アーティストを本当に救う事業なのか?手続き上もギモンでしたが、お姐にとってどうしても納得いかなかったことがありました。

【芸をしないと支援しないという傲慢】
そもそもですね、お姐及び自由を守る会メンバーのもとには芸術文化活動をされている、様々なジャンルの方から、生活がひっ迫し、心身追い詰められているのに、制作物を出さなければ給付が受けられないというのは大変な負担だという声が届いておりました。

今日の一食も困る芸人さんを知っている下町育ちのお姐として、芸をしないと恵んでやらないというような傲慢さをこの事業に感じたのです。

そこで、この「アートにエールを!東京プロジェクト」に危機感をもった、地域政党自由を守る会は、この申込前日の5月14日に

「一 芸術文化の分野で活動されている方々への支援は対価を求めず無条件に給付すること。」

知事室に要望を届けていたのであります。(5月14日blog力士さんを悼む。小池百合子知事へ再度物申す!

【お姐総括!】
アートにエールを

即日ボロが出た、都のアーティスト支援事業。

アーティストのためではない、ドイツの文化人支援事業(申請2日後に60万円も フリーや芸術家支援 ドイツ朝日記事)とは似ても似つかない、「小池百合子知事」を称える花火事業と都民に思われても仕方ないでしょう。

いかにも知事の「成果物」となりそうな「アーティスト作品」。

完成の暁には、知事の偉業をたたえる礼讃芸術「作品」として使われるであろうことがお姐には容易に想像ができます。

ふと、レニー・リフェンシュタール監督作品「民族の祭典」Wikipediaを想起しぞっとしたのはお姐だけではないでしょう。

嬉々として選ばれた「作品」を講評し、最優秀者の栄誉を称える「小池百合子知事」が目に浮かびます。そして現実そうなるでありましょう。

申込すらできなかった、文化や芸術を担う人々の落胆や、選ばれなかった方の悔し涙をよそに…。

文化芸術の根源は「愛」。愛は条件や対価を求めない!

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