医療と介護の多職種連携はどうあるべきか

昨年の介護保険法の改正でも医療と介護の連携については大きな課題として注目を集めていました。

退院に向けてのカンファレンス開催や病棟看護師や医療ソーシャルワーカーとの面談などを行うことによる、退院時情報連携加算が従来の単位数よりも上乗せされたこと。

病院への入院時にケアマネジャー(介護支援専門員)から医療機関に情報提供を行う入院時情報提供加算(Ⅰ)も提供で取得しやすくなったことから見ても、医療と介護のスムーズな連携を行うことが重要視されていることがわかります。

 

病院側としては入院前の本人の生活状況や利用しているサービス・関係機関などの情報が必要ですし、退院に向けて住宅環境や家族の介護力など、どんな課題があるかの情報は必要になります。

特に複数の家族で利害関係が一致しない場合、誰が中心(キーパーソン)になるのかなど、在宅でかかわってきたケアマネジャーやサービス事業所に確認しないとわからない情報もあります。

 

逆に、ケアマネジャーや介護サービス事業所といった在宅側も、入院時の様子や禁忌・療養上の注意事項などについては、必要な情報になっていきます。

どういったサインがあったら受診を進めるべきか、治療の方向性などについても確認していく必要があります。

 

このような状況も踏まえて退院後の生活にスムーズに移行できるよう、退院調整の窓口となる相談員を配置したり、ケアマネジャーや訪問看護ステーション向けにセミナーなどを開催して連携を図る医療機関も増えてきました。

介護報酬が改定された昨年度には、入院時情報連携加算(I)は平成29年度の1.1%から1.5%まで上昇。

退院・退所加算は平成29年度の0.6%から0.9%まで上昇しています。

 

まだ病院の外に目が向かない医療機関も少なからずあり、退院時のサマリー(情報提供書)の発行が遅れていたり、訪問看護の指示書がなかなか届かなかったり、情報を集約するべき役割である退院調整の相談員に必要な情報が集まらなかったり、まだまだ介護と医療の連携には課題もあります。

 

そして、医療機関側・ケアマネ側の双方が加算を取得すること自体を目的としたカンファレンスを行っており、実りのあるカンファレンスが実施できていないという事例も少なくありません。

 

医療と介護の連携を加速していくため、インターネットを通したシステムの連携などはますます重要になるでしょう。

オンラインで退院カンファレンスを行ったり、病院内で行っているリハビリの様子を動画で情報提供したり、褥瘡の状況を時系列で画像から確認できるようにしたり、在宅で行う点滴や皮膚処置などについて撮影した動画を共有できるようにする。

など、必要な情報を正確かつスピーディに情報連携を行うための仕組みづくりが必要です。

さらに、入院や退院といった点と点だけで行う連携ではなく、退院後の状況についての報告や、様々な事業所からの情報提供など、面で支える情報連携が重要になっていくでしょう。

 

セキュリティの問題などの不安から導入に踏み切れない事業者も多くあります。

行政主導で共通システムを立ち上げている地域もあり、地域内連携についてはやはり行政の強いリーダーシップも求められるのではないでしょうか。

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山口和之
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