なぜ県立学校の臨時休校措置の延長が必要だと判断したのか?:その3

2020年4月5日 誤解のないように言っておくが、自分だって(出来ることなら)学校の臨時休校措置なんて続けたくない。親御さんや子どもたちにかける負担を考えたら、心情的には早く再開したいと思っている。当然のことだ。 実際、知事である自分が最も望ましいと思っているシナリオは、次のようなものだ。 「このまま国内で爆発的な患者の急増は発生しない。したがって、総理の緊急事態宣言も行われない。県内で春休み明けに再開された小、中学校においても、市町村の感染防止の努力により、生徒たちや学校関係者の間に新たな感染者は見つからない。学校内の授業は順調に続く。」 「その状況を見た県民の人たちが、『ああ、やっぱり学校の臨時休校を解いた市町村長の判断が正しかった。子供たちも学校に戻れて良かった。これに対して、山本知事は心配し過ぎで、徒らに県立学校の臨時休校を続けた。その分、県立学校の生徒たちの学力も低下したかもしれない。完全な判断ミスだ』と感じる。そして、何てバカな知事だと皆に批判される。」 もしそうなってくれたら、こんなに嬉しいことはない。が、自分には(内外の情勢から考えて)新型コロナウイルス感染がこのまま収まっていくとは、どうしても思えない。 そもそも、県のリーダーとして、最悪の事態(群馬県も緊急事態宣言の対象区域に指定される)も想定した上で、行動する必要がある。危機管理の要諦は、「結果的に空振りに終わったとしても、先手先手で対応する」ことだ。しかも、最悪の展開になる可能性は、十分にあると覚悟している。 もちろん、県内で感染爆発を起こさないための最大限の努力を続ける。県民への呼びかけも強めていく。4月2日の臨時記者会見で、「たとえ緊急事態宣言が出さ続きをみる

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