2021年1月5日 昨年の12月、県議会の全ての会派から令和3年度予算に関する要望書を受け取った。要望を聞く会には、文字どおり「全集中の呼吸」で臨んだ。毎回、知事である自分が出席し、個々の会派の要望の中身を丁寧に聴いた。 最大会派の自民党との意見交換会には、20名以上の県議が参加。他方、3名で来訪した会派もあった。出席した県議の質問や意見に対しては、全て知事自身が回答(コメント)した。 群馬県議会はレベルが高い。お世辞抜きでそう思った。もちろん政策の方向性が違う会派もあるが、それはそれで哲学が一貫している。考え方が違う点についても、真剣に耳を傾けた。ある会派の県議が言った。「少なくとも、知事には多様な意見に耳を貸す気持ちがある」と。 何よりも、(どの会派に所属していようと)1人1人の県議が地元に密着し、本気で地域の将来を考えている。その真剣さを感じられたのは嬉しかった。 何度も言うが、地方自治は2元性民主制だ。議決機関である県議会の最大の役割は、執行機関である知事の政策をチェックすること。当然のことながら、知事と県議会の間には、常にある種の緊張感が存在する。 ただし、自分が知事に就任して以来、この1年半で遭遇した3つの大きな危機(豚熱、台風災害、新型コロナ感染症)に関する県の緊急対策や関連予算については、全て全会一致で議決(後押し)してもらっている。そのことには(知事として)とても感謝している。県民の皆さんにも、ぜひ、この事実は知っておいて欲しい。 ちなみに、山本県政の指針となる県の「新総合計画ビジョン」は、圧倒的多数(反対は2名のみ)で承認されている。ちょっぴり感動したのは、新しい県土整備プランが全会一致で可決されたこと。これは今までなかったことだ。 激甚化する災害への対策、特に水害対策の重要性については、県議会全体と共通認識があることが証明された。とても意味のあることだと考えている。 少し配慮が足りなかったと思うのは、特定の会派に所属していない保守系の県議3名のグループから要望を聞く機会がなかったこと。この人たちとも、過去に2回ほど意見交換をやっているが、予算に関しても、どこかで意見交換の場を設けたい。 これから年度末に向けて、県有施設の問題や新年度予算の中身等に関して、色々とせめぎ合わねばならない場面もあるだろう。骨の折れる交渉や調整も必要になる。その意味では、知事にとって議会は「手強い相手」でもある。 が、それでも、こうした人たちと議論を重ね、新しい群馬を創っていけるのは楽しい。知事としても、やり甲斐がある。 さて、ここからは前回のブログの続編。県民会館の在り方や都道府県魅力度ランキングに関する発信のほうがずっと優先度が高いと思いつつも、数年前の某BS番組での失敗談のシリーズを、終わらせてしまうことにする。 政府のクールジャパン戦略をテーマに取り上げた某主要メディアのBS討論番組にゲスト出演したのは、自民党クールジャパン戦略推進特命委員長の山本一太とある若手有識者(評論家?)だった。 この人物、何度かテレビで見たことはあった。もしかすると一度くらいは、何かの番組で一緒になったこともあったかもしれない。が、あまり強い印象は無かった。少し前に、どこかの討論番組(?)で、「あのホリエモンとひろゆき氏にボコボコにやられていた」シーンが記憶に残っていたくらいだ。 生放送が始まる前に、出演者の控えスペースで、短く言葉を交わした。何となく過激な発言を続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』