この国会から、皆さんに監視して戴く事が1つ増えた。 「資源エネルギーに関する調査会」だ。 会の名前からはわからないが、この調査会での調査は、原子力事故に関する事も含まれる。原子力問題をコンスタントに審議する場が、この調査会に集約されてしまった、って事。 この動きによって国会審議での、原子力問題の、矮小化・風化に向かう事を懸念しています。 これまで、原子力問題は、「東日本大震災復興及び原子力問題特別委員会」の中で、復興問題と原子力問題、交互に審議が行なわれてきました。 ここにも問題はありました。 復興問題も原子力事故問題も、審議されなければならない問題が山積み。重要法案と同じくらいの時間を国会毎に話し合われる事が重要なはず。 本来は、それぞれ別の委員会で丁寧に審議されるべき話なのに、復興及び原子力問題特別委員会、と一本化してしまった。 復興、復興とお経のように唱えられる一方、同時進行でオリンピックなどに力を注ぐ片手間っぷりにより、復興したとは言えない現実がハッキリと目の前にあり、「原子力緊急事態宣言」は2011年から5年以上経った今も、解除されていない程に、解決方法も判らない原発事故は進行中だ。 これ程の大問題をリンスinシャンプーみたいな事にするのは無理がある。大前提として、別々に委員会を持つ事が必要だ。 だから、今回、これを2つに分けましょうね。と言う動きには同意できる。ただ、振り分け先には気をつける必要があるだろう。どう割り振ったのだろうか。 現実は、復興問題はそのまま特別委員会に残し、原子力問題は調査会に移動となった。 原子力問題が移動した先は、「資源エネルギーに関する調査会」 名称から「原子力」が消えた。ここからして違和感があるのは、私が考え過ぎだからか? 復興・原子力が1つの委員会にされる、ずっと前。原子力特別委員会の立ち上げ段階の話に戻る。 国会事故調査委員会の提言に基づいて衆議院・参議院に設置されたのが、原子力特別委員会だった。 事故調は、16の提言の1つ目で、「国民の健康と安全を守るために、規制当局を監視する目的で国会に原子力に係る問題に関する常設の委員会等を設置する」とした。 「常設」とあるのは、国会として、恒久的にこの問題に取りかかる必要性を意味する。直に片付く話じゃない、腰据えてやりなさいよ、のメッセージだ。 他にも提言の中には、専門家の諮問機関を作る旨なども書かれており、常設の委員会等と諮問機関の両輪で、政府が履行するべき事のCheckと、規制当局への監視を求める提言がなされていた。 だが、諮問機関は作られず、常設の委員会ではなく、原子力問題特別委員会としてスタ続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』