衆議院選挙の各都道府県に割りふられる定数289の小選挙区の数は、今回の国勢調査の結果をもとに現在の計算方法よりも人口に比例した配分となる「アダムズ方式」と呼ばれる方法が導入されることになっている。1票の格差に配慮した配分となるが、議席が減る県からは地方の声が国政に届かなくなるとの危惧も広がる。
さて、現在、内閣府に設置されている「衆議院議員選挙区画定審議会」が各都道府県の小選挙区の区割りについて検討をすすめているが、6月25日までには新たな線引きを総理大臣に勧告する予定だ。
政府は審議会の勧告をもとに新たな区割りを定める法案を国会に提出し、法律が成立すれば1か月程度の周知期間を経て、その後の衆議院選挙から適用される。
さて、愛知県選挙区では小選挙区の区割り数は15選挙区から16選挙区に増加する。わずか1議席の変更であっても、衆議院議員選挙の小選挙区の区割りは多くの選挙区で見直しとなる見込み。衆議院議員は長きにわたり地元の小選挙で徹底した地域活動や後援会活動を行ってきたが、今回の見直しにより地域活動の見直しを一から迫られる議員も多数出そうだ。
私の所属する愛知県第四選挙区においても、さまざまな方々によって見直しの「試算」がなされているが、人口が減少している選挙区であることから、大幅な見直しは避けられない情勢。運命の「線引き案」の勧告まであと24日。関係者はやきもきしながら運命の日を待つ。