名古屋城天守閣木造復元完成期限が揺れている。
通常、建設会社と契約した後に、名古屋市から竣工時期の変更をおこなうことはめったにないが、名古屋城天守閣木造復元に関してはすでに、契約後に5回にわたり竣工時期を変更または撤回を繰り返している。この背景には、文化庁や石垣部会などの関係者と十分な協議もないまま、天守閣木造復元を拙速に進めたことがある。
10月3日(木)には、2027年までの天守閣木造復元の完成を目指すとしていた考えを、わずか1週間で撤回するなど、観光文化交流局の答弁のブレが目立つ。なお、河村市長は2022年から2年程度の延長で天守閣を完成させるよう関係者に求めているようだ。
■ 天守閣木造復元工程見直しの経緯
1. 平成28年4月22日
経済水道委員会で竣工時期を2020年7月と公表
2. 平成28年11月30日
経済水道委員会に工期を2年延長し2022年7月天守閣竣工の工程案を提出
3. 平成29年2月21日
経済水道委員会に工期をさらに5か月延長した2022年12月天守閣竣工の工程案を提出
4. 令和元年8月29日
2022年12月天守閣竣工を断念し、新たな竣工時期については関係者との協議を経てお知らせする。
5. 令和元年9月25日
2027年までに天守閣竣工を目指す。
6. 令和元年10月3日
2027年までとした天守閣竣工を撤回