「被災地の皆様に、ほんのひとときでも笑いを届けたい。」
被災自治体からの要請で、各地の避難所をまわりながらお笑いを届けている元吉本芸人「手品師白血球」さんから、被災地での活動報告をうかがった。
「横井さん、実は避難場所でのお笑い初日、すべりにすべったんですよ。15分くらい誰も笑わない。鉄板の笑いを持って行ったんだけど、受けないんですよ。ぼくはその日、正直、心が折れました。
しかし、私がやっていたのはお笑いの押し付けだったんですね。自分の思いだけ語って、全く被災者に寄り添っていない。これではダメだ。だから、被災者の皆様と同じ体育館で寝たり、一緒にお風呂に入ったりしながら被災者の皆様の目線で同じ苦労を感じるように心がけた。その後のお笑いは皆さん、本当によく笑っていただけました。自分の芸人人生の中でも、最も勉強になった一瞬でした。
被災自治体の要請で、また来週から避難場所をまわります。被災者に寄り添ってお笑いを届けたい。がんばってきますね。」と白血球さん。
また、白血球さんは七尾市から感謝状贈呈の話もあったそうだが、きっぱり断ったという。「むしろ自分からがんばっている被災者の皆様や自治体の皆さんに感謝状を贈りたいぐらい。自分が感謝状をもらうのは筋が違う」と。
また、七尾市内の全ての避難場所で名古屋市役所や区役所の職員が被災者の中に入って、被災者に寄り添い、活動している姿をみて感動したという。また、名古屋市の給水車での活動では、名古屋市の防災服を着た職員さんたちが、被災者の持ち込んだタンクを運んだり給水したり、避難場所まで運搬したりして、献身的に活動していたという。白血球さんは名古屋市民であることに誇りを感じたとのことだった。被災地で活躍するすべての皆様、本当にありがとうございます。