自然水利か人工水利か

鳴尾公園耐震性防火水槽消火活動に活用する水源である消防水利には、「人工水利」「自然水利」がある。

「人工水利」とは人工的に作られた消防水源で、耐震性防火水槽や消火栓、プールなどがある。「自然水利」には、河川・池・沼などがあるが、阪神淡路大震災では、大量に消火水が必要となったことから、海水も活用した。実際の火災現場では、状況に応じてこれらの水利を使い分け、消火活動を行っている。

鳴尾町(南区星崎)では付近に江戸期にできあがった狭隘道路が走り、万が一の際には、消防車等が活動しにくい地域が残っている。ましてや南海トラフ巨大地震など広域災害時には、消防団や自主防災会で消火活動をする必要があり、その対応に住民の腐心していた。

さて、鳴尾町の南側には天白川が流れていることから、名古屋市消防局は鳴尾町の消防水利として天白川による自然水利を計画。しかしここで星崎学区や消防団から疑問の声が上がった。

■ 星崎学区・星崎消防団の疑問
・2mをこえる津波が押し寄せるとされる天白川を水源として消防団員を天白川で活動させることは問題がないか。
・愛知県や名古屋市は南海トラフ地震により、河川の堤防が液状化するとの想定をしているが、液状化した堤防を本当に高さ5mものぼって活動できるのか。

この疑問は私は当然の疑問だと思う。

名古屋市があらためて検討した結果、地震による天白川の影響を考えた時、天白川だけの自然水利だけでは不十分と判断。このたび鳴尾公園に耐震性防火水槽を設置することになった。

令和5年2月19日には、星崎学区や星崎消防団の皆様が参加し、鳴尾公園耐震性防火水槽竣工式が行われる予定。地域の安心安全が高まることを期待したい。
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横井利明
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