一般社団法人 愛知eスポーツ連合、片桐正大代表理事が河村市長を表敬し、愛知県・名古屋市におけるeスポーツへの理解と支援を求めた。ヨコイも寺西むつみ県議とともに同席した。
懇談の席上、河村市長は「市をあげての支援したい。自治体としての支援のあり方について意見を聞かせてほしい。」と提案。一方、片桐正大代表理事は、「さまざまな産業が集積し地理的にも日本の中心である名古屋こそが日本におけるeスポーツのメッカになることが望ましい。そのための聖地づくりを進めたいとした。」また、「対戦ゲームに登場した大村知事と河村市長が戦って決着をつけてはどうか。」と提案。一瞬ではあるが市長室に緊張が走った。
さて、「eスポーツ(esports)」とは、「エレクトロニック・スポーツ」の略。コンピューターゲーム、ビデオゲームを使い、複数人のプレイヤーで対戦するゲームをスポーツとして解釈して「eスポーツ」と呼ぶ。
しかし、あくまでもコンピューターゲームであって、スポーツじゃないと考える方も多いはず。実はわたくしも少し前まではその一人だった。
しかし、すでにアメリカなどの国々では、国が「eスポーツ」を「スポーツ」として、また「プロゲーマー」が「スポーツ選手」であることを認めているのが現状であり、また、韓国や中国においても、「eスポーツ」が非常に発展していて、マーケットも年々拡大している。
さらに、アジアオリンピック評議会(OCA)が、2022年に中国の杭州を会場に開かれるアジア競技大会から、コンピュータゲームの対戦を競技化したeスポーツを正式種目に加えることを発表している。杭州といえば「アリババ」の本社がある都市であり、eスポーツの正式種目化にはアリババ大きな力を発揮したという。将来はオリンピックにおいてもeスポーツが正式種目になる可能性が高い。
先般、愛知国際展示場「Aichi Sky Expo」のオープンを記念した「AICHI IMPACT! 2019」では、2日間にわたって大規模eスポーツイベントを実施。「フォートナイト」イベントには私も会場の見学に訪れたが、若者が各地から集まり10,000平方メートルの空間が満席・立ち見の状態だった。私たちが考える以上に、「eスポーツ」のすそ野は広がっている。
なお、ファミ通ゲーム白書によると、日本のeスポーツ競技人口は390万人、競技人口以外に観戦、視聴者は160万人とされ、また、ヤフーニュースによると、世界の競技人口:約1億人以上、競技人口以外に観戦、視聴者は3億8000万人とされている。巨大なマーケット・産業であるととらえるべきであり、もはやスポーツだ、スポーツじゃないといった議論をしている場合ではない。
2026年に愛知・名古屋で開催されるアジア競技大会を一つの目標に、巨大で世界的なマーケットの核に名古屋が名乗りを上げるためにも、他都市に先駆け産業としていかにして成長させるのかといった戦略が必要だ。