「伏見駅ナカ」は職員の意識改革が原動力に

IMG_4523名古屋市交通局がアセットマネジメントに動き出した。

令和元年12月11日に開業した名古屋市営地下鉄駅ナカ第一号、伏見駅の駅ナカ商業施設「ヨリマチFUSHIMI」を視察した。「ヨリマチ」のネーミングには、ただ通過するだけの「ミチ」からより楽しい「マチ」へ地下鉄を生まれ変わらせたいという願いが込められているという。

IMG_4525伏見駅は、地下鉄東山線栄駅と名古屋駅の中間に位置し、鶴舞線と交差するなど利便性の極めて高く、1日に15万人の人が行き交う有数の主要駅。また付近には名古屋市科学館や御園座など名古屋市を代表する集客施設のほか、オフィスビルや商業施設、昨今では多数のタワマンも建設され、伏見地区は若者にも人気エリアとなっている。

IMG_4527伏見駅のポテンシャルを最大限に高めるとともに、伏見エリアのにぎわいづくり、伏見駅の魅力向上、資産の有効活用を図るため、「ヨリマチFUSHIMI」は、市交通局によって整備された。また、民間のアイデアと優れた経営ノウハウを活用して整備するため、コンセプトづくり、テナントリーシング(店舗誘致)、施設管理運営を一体的に行う事業者を公募。名古屋鉄道・ザイマックスグループによって運営されている。

IMG_4530■ 名古屋市営地下鉄伏見駅の駅ナカ商業施設「ヨリマチFUSHIMI」
場所 地下鉄伏見駅 地下1階南側コンコース
店舗面積 約883平方メートル
店舗数 スターバックスコーヒー、イッツデモ、靴下屋、ココカラファイン、ファミリーマート、ファストネイル、カスカードなど11店がそろう。

IMG_4529また、トイレがデパートトイレ並みにキレイなのも特徴だ。さらに、男女ともトイレ内にパウダールームが設置されている。なお、トイレはTOTOのパートナーシップ事業。企業利益と利用者サービス向上の両立を図りながら、さまざまな工夫がされている。そしてトイレ横には授乳室も。女性の方々や子育て中のお母さん方にも優しいのがコンセプトの一つになっている。

IMG_4533■ 整備費償還の仕組み
「ヨリマチFUSHIMI」の整備には20億円もの財源を投じたが、名古屋鉄道・ザイマックスグループへの貸付により、約18年で「ヨリマチFUSHIMI」の整備費20億円を全額償還する。なお、貸付料の中から、「ヨリマチFUSHIMI」の維持管理費、清掃費、5~7年に1回のリニューアルなどの財源も生み出す。

IMG_4526薄暗い地下鉄コンコースのイメージを根底から変えた「伏見駅の駅ナカ」。整備費や維持管理費等を含め税投入は結果としてゼロ。なかなか進まない名古屋市のアセットマネジメントを進める上で、大いに参考にしたいもの。関係職員の皆様、いい仕事、お疲れさまでした。
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横井利明
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