連日のように新型コロナウイルス感染症の拡大が報じられている名古屋市で、市民の皆さま、そして企業に対し、感染拡大防止に向けた行動を促す条例「新型コロナウイルスの感染拡大を全市一丸となって防止するための条例」が成立した。同様の条例は全国初。3月10日に施行される。
条例制定のきっかけとなったのは、新型コロナウイルス感染症の陽性と確認された人との濃厚接触が疑われ、健康観察対象者となっていた市民が、保健センターから外出を控えるよう要請されていたにもかかわらず、満員の地下鉄名港線・名城線に乗車して江南市にある会社に通勤。会社において勤務中に発熱しPCR検査の結果、陽性と確認されたもの。
ヨコイは自民党市議団議員総会で、感染拡大を防止する個人の責務のほか、濃厚接触者とされた社員が安心して会社を休めるような措置を企業にも求める条例制定の必要を提案。自民党名古屋市会議員団は条例制定を河村市長に促していた。
その結果、以下の責務を明記した条例が制定された。
〇 市の責務
感染の強く疑われる市民個人に、体温などの情報提供や不要不急の外出をしないことなどを市長の判断で求めることができる。
〇 個人の責務
正しい知識の習得を心がけ、感染拡大防止に十分注意を払う。
〇 企業の責務
従業員が他人に感染させることがないよう必要な措置を講じるなど自宅待機や出勤自粛の努力義務
なお、条例に罰則はない。また、同条例は新型コロナウイルス感染症の終息とともにその役目を終え、条例は廃止となる。
※ 写真は中京テレビより引用