「名古屋城天守閣の解体費」を6月定例会補正予算に盛り込むとしていたにもかかわらず、解体にかかる関連予算の計上を見送ったことがわかった。この背景には、名古屋市が文化庁に提出している「名古屋城現天守閣の解体にかかる現状変更許可申請」の答申の行方が不透明なことがある。
一方、天守閣木造復元に先行しておこなっている木材調達(94億5,000万円)については、名古屋城の北側にある「名城公園南遊園」に保管・製材を行う2000平方メートルの倉庫を設置するための費用として、400万円を予算計上する。
名古屋市は民間の倉庫を借り上げて木材を保管・製材をおこなうより「名城公園南遊園」に保管庫を整備したほうが運搬コストを含め有利と判断。しかし、現天守閣の解体や木造復元の見通しが全く立たない中での保管・製材倉庫の設置にはさまざまな意見が出されることになる。6月定例会は14日に開会する。