千種区の平和公園内にある猫ヶ洞池に源を発し、「日本の桜名所100選」に選ばれる瑞穂公園を通過。新瑞橋(瑞穂区)、呼続(南区)、道徳(南区)へと流れ、港区で名古屋港へ注ぐ山崎川。かつては愛知県が管理していたが、平成19年、管理権が県から市へ移譲されている。
さて、山崎川の堤防は、昭和34年9月、伊勢湾台風による高潮で堤防が決壊。南区内で甚大な被害を出した。その後、昭和39年頃から堤防が新たに設置されたものの、すでに55年が経過。ひびが入ったり、堤防が川の方に倒れこんだりするなど老朽化が顕著となっている。
現在、下流部分から地震や津波、高潮等に強いとされる「鋼矢板二重締切工」によって、堤防の改築が進んでいるが、最も老朽化が激しいとされる呼続駅付近は未だ事業が着手されていない。そこで、7年ぶりに呼続地区山崎川堤防の現状を詳細に視察した。
視察した結果、依然として老朽化は激しいものの、この7年間の間に老朽化が一層激しくなったということは認められなかった。しかし、堤防の川方向への落ち込みは依然としてひどい状態であり、1日も早く下流部同様、呼続地区においても鋼矢板二重締切堤防への改築が望まれる。今後、国への要望活動や市における堤防開築に向けた予算化など、積極的に働きかけを続けていきたい。