「桜神明社古墳(南区)」の名古屋市文化財の指定に向けた調査の状況を5月12日、視察した。「桜神明社古墳」の名は、後の人々によって名付けられた名称。誰が埋葬されているのか、当時の名称など何もわかっていない。築造年についても不明だが、五世紀後半(古墳時代)にはすでに存在していたと伝えられている。
■ 試掘調査の概要
・桜神明社古墳の遺構の有無を確認するため、幅80㎝程度、長さ2~5m程度を5か所程度掘削
・当時の古墳の概況を確認
・古墳の縁の位置、周濠の位置や状況、規模
など。石室等の調査は行わない。
試掘調査の結果、古墳の頭頂部に祀られた「桜神明社」は、古墳の遺構を守るかのようにかなり土盛りされて建造されたことがわかってきた。また、古墳の中腹を白色の石で帯状に敷き詰めている様子も確認することができた。今後、5月末まで試掘調査を続け、今回実施する調査で得たデータをもとに、報告書として取りまとめた後、文化財指定の必要性について検討が行われることになる。