保育園が臨時休園になっても1日も休園しない準備を進めてきた


新型コロナウイルスの新変異株「オミクロン株」の感染拡大で、保育園などの臨時休園が急増している。あまりにも急激な増加で、保健センターの疫学的調査が遅れ、子どもが感染しているのか、濃厚接触者なのか分からないまま、現場の保育士も保護者も不安な時間を過ごしている。

また、保育園が繰り返し繰り返し休園になることで、パート勤めの保護者からは「生活ができない」などの悲鳴が上がっている。また「保育園の相次ぐ休園によりスタッフが集まらず店を臨時休業にした」など、社会的な影響が大きくなっている。病院や介護施設などのエッセンシャルワーカーが働く職場もやりくりができない状況に陥っている。

さて、現在、名古屋市内の保育園で園児や保育士が陽性になり園内に濃厚接触者が確認された場合、名古屋市の指導により陽性者が最終登園した日から7日間、保育園を休園とする措置をとっている。中には2回立て続けに休園する保育園も少なくなく、その影響は計り知れない。

そこで、私どもの保育園では園児や保育士が陽性になり濃厚接触者が園内で確認された場合であっても、保育を継続する検討を進めてきた。経済や社会を回すのと同時に、子どもの保育・教育もしっかり回していくことを考えるべきだと判断したから。

まずは陽性者が確認された場合の対応の迅速化。作業をあらかじめ定めておき、事務を最短の時間で済ませていく方針を決めておいた。濃厚接触者の調査や保護者への連絡、保健センターや保育運営課への連絡調整、園内の消毒作業、全保護者への連絡の手法など。

また、陽性者が出た場合に備えた保育園の体制も構築。感染拡大時においては、他学年との合同保育を見直しクラス単位の保育にすること。仮に陽性の園児が出ても事実上の休園は1クラスだけで済ませることができる。また、保育士は通常、早番や遅番などさまざまな勤務形態があることから、ひとたび感染すると感染者は一気に園内に拡大する。そこでできる限り保育士と園児を固定するような工夫を進めた。

そうした中、2月13日(土)、保育園内で陽性者が確認された。しかしクラス単位の保育、少人数保育の徹底、保育士の固定化を進めていたことから、濃厚接触者は極めて限定的にとどまった。名古屋市の指導により保育園は臨時休園となったものの、臨時休園中も保育を必要とする子どもを対象に保育が可能となる緊急保育の実施を即日決定。1日も休園することなく保育は継続する。

もちろん、保護者の理解と協力も欠かせない。保護者など家族に陽性者が出た場合、または風邪症状の方があった場合には早めに子どもを休園にするなど、未然に感染拡大を防ぐための協力が不可欠だ。

従来は保育園の中にウイルスを入れない水際対策に重点をおいていたが、現在はウイルスが入った場合の対応へ取り組みを移行している。感染拡大時における新たな体制づくりが、子どもたちの保育・教育の継続を確実に守り抜く。
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横井利明
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