自民党派閥の裏金疑惑・・自民党の派閥は必要か?

 自民党派閥の政治資金パーティーを巡る問題で、日本の政治に激震が走っている。派閥の政治資金集めパーティーで、ノルマ以上のパーティ券を売却した議員が派閥からキックバックを受け、それを政治資金収支報告書に収入として記載していなかったという問題である。 私は、自民党の国会議員時代には、どの派閥にも属していなかった。したがって、派閥の政治資金パーティーにも関わったこともないし、キックバックなどは無縁の話である。 私は都知事の2016年に、国会議員時代の5年間に政治資金収支報告書の「支出」の項目に約30万円の記載ミスがあったことを指摘された。この件について、東京地検特捜部は捜査の結果、不起訴とした。私は、本件についてお詫びをし、反省し、都知事を辞任した。 それだけに、巨額のキックバック分が政治資金収支報告書に不記載だという今回の疑惑については愕然とした。 派閥の最大の目的は、自分たちのボスを総裁、つまり首相にすることである。派閥が大きければ大きいほど、その可能性は高まる。 派閥は「カネとポストの配分単位」でもある。派閥の領袖は、部下に政治資金を配り、選挙を助けることによってメンバーを増やす。 議員が派閥に入ることの意味は、選挙支援を受けることとともに、大臣、副大臣、政務官というポストに就任できることである。本人の能力とは無関係に、当選〇回なら政務官、〇回なら副大臣、〇回なら大臣と、エスカレーターのように出世の階段を上っていく。 派閥は、かつての中選挙区制度と密接な関係がある。一つの選挙区の定数が3〜5人であり、多くの政党が候補続きをみる

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