9月議会に向けた勉強会/今週のイチオシ3冊

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

本日は県庁にて松戸県議(松戸市選出)と須永県議(君津市選出)とともに9月定例県議会の質疑に向けた勉強会でした。

 

 

会派代表質問で行う内容も固まりつつあります。

9月定例県議会では、行政改革を主軸としながら、農業、教育、医療の分野をメインに質疑していく予定です。

我が会派の登壇者は政策エースの須永和良県議です。

県民にとってフェアな県政を目指し、質問を取りまとめてくださっています。

 

9月議会が迫っていることからも今週からほぼ、県庁にいることになります。土日は極力、地元におりますが、スタッフが対応させていただくこともありますので、ご理解のほど宜しくお願い致します。

 

満員電車に揺られて通勤しておりますが、通勤時間と寝る前の読書が私の唯一の楽しみです。

ここ数日で読んだ3冊。

 

 

⚫︎東野圭吾さん 『クスノキの番人』

 

昨年の売り上げ1位というのと、今年続編が出ているので、読んでおきたい一冊でした。

母子家庭で育ち、不当な理由で解雇されたことへの腹いせに安易に犯罪に手を染めてしまった主人公・玲斗が突然現れた有名大企業の創始者一族の叔母の千舟から『クスノキの番人』を命じられ、夜遅くに祈りにクスノキを訪れる人々の秘密や家族愛、玲斗の成長、千舟とのやりとりに涙する一冊でした。

「一体、クスノキで何をしてるの?」「クスノキにはどんな力があるの?」

と気になり過ぎて一気に読みました。

読後は一粒涙が出て、気分は爽やかです。

 

⚫︎浅倉秋成さん 『六人の嘘つきな大学生』

 

今、話題の一冊を手に取りました。今年、映画化が予定されています。

就活の話なので、40過ぎた私が読むには若いかな、と思いつつも、SNSでオススメによく出てくるので好奇心でレジに持って行きました。

伏線のオンパレード、最後まで真相がわからない、思わず「えっ?」と声をあげてしまう。

これは話題になるわけだと納得。

憧れの企業の内定を目指し、最終試験に臨む6人。受かるのは1人。

一席を勝ち取るための単なる騙し合いの小説ではなく、日本の就活制度にも一石を投じています。

私は就職氷河期世代でいくつもの大企業を受けました。

しかし、受けたくても受けられない、そもそも採用がない。。。採用募集人数も片手程度という厳しい時代でした。

あの当時は毎日みんな金太郎飴のようにリクルートスーツを着て、SPIの勉強をし、どうしたら採用試験に合格するかばかりを考えていました。

この作品が訴えているのは、私たちが見ている他人の人間性はほんの一部分である、ということ。

 

●辻村深月さん 『傲慢と善良』

 

こちらも映画化が決定しており、20代、アラサー、婚活している方々は心理的に重なる部分も多いかもしれません。

しかし、単なる婚活テーマの話ではなく、人間のひとつひとつの言動について、どのような心理に基づいているかということが事細かく描かれて、言葉によって可視化されています。時にはグサリグサリくる部分もあり、我々人間の内面が抉り出されているような小説です。

主人公の1人でもある真実(まみ)、男性主人公の女友達たち、、、「いる、いる!」と思いながらみなさんも読み進めていくのではないでしょうか。

主人公の真実をここまで追い詰めたモノはなんなのか。

己の内面を見つめざるを得ない作品に仕上がっています。

この本は、県議会議員、県庁、議会事務局、女子大、という私に馴染みある言葉が多く出てきます。これらは実は登場人物の心や生き方を構成するキーワードにもなってきます。

 

余談ですが、人間の中身を露わにした作品とはいえ、「いくらなんでも周囲に迷惑かけすぎ」という現実的な40オーバーの自分がいまして、私(おそらく他の読者も)が望むエンディングじゃなかったことからも、改めて私も内面を見つめようと思いました(笑)。

 

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私は仕事で活用する社会問題を扱う本や政策本をはじめ、あらゆるジャンルの小説を読みますが、実はほとんど読まないのが自己啓発本です。

私は、自分の核となる部分の信念や考え方は明確でして、一人一人生まれ育った環境や状況、社会的背景等が異なるので、本で紹介されている事例が当てはまらないことの方が多い気がするからです。

私は自分の経験での失敗などを自分で振り返って反省したり、周囲の意見を聞きながら自己を成長させる手法なので、本に頼ることはしないようにしています。

特定ジャンルや特定著者にのめりこまないようにし、あくまでもビジネス書や政策本はツールとして、小説は趣味として、愛読しています。