我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。
本日は主要会派に執行部から令和7年度の千葉県当初予算案はじめ2月議会に上程される議案や令和6年度補正予算案等についての説明がありました。
今月から開会となる2月議会において提出される予定案件は77件、報告3件となっており、長時間にわたって会派メンバーと執行部で協議を行いました。
今回は例年とは異なり、3月に知事選挙を控えていることから政策的経費は知事選後となり、「骨格予算」として編成されています。
つまり、人件費や社会保障費、公債費等の義務的な経費や継続して推進していくべき事業や工程上年度当初から着手することが必要な事業等のみの計上となります。
新規事業も一部ありますが、それらは一日も早く取り組みべき事業のみとなっています。
予算規模は2兆1,041億50百万円です。
その中で我孫子市選出の県議として私がこれまで議会で取り上げてきたり、知事に要望を行った中で予算に盛り込まれた項目をいくつかご紹介します。
●小児診療対応医師確保総合対策事業【新規】16,700千円
県内の深刻な小児科医不足の現状を踏まえ、小児科医の養成・確保について、総合的な対策を実施するものであり、私が6月議会の代表質問で取り上げ、さらに知事に直接予算要望を行いました。
※千葉県の小児科医師数は令和4年末現在、662人で全国8番目の数ですが、令和5年に15歳未満人口当たりの医師数をベースに厚生労働省が発表した小児科医の偏在指標は全国最下位と相対的に少ない状況です。
・相対的医師少数区域における小児科医確保緊急支援事業
相対的に小児科医が少ない区域内の中核的な医療機関における、県外からの小児科医確保を支援。
・小児診療に新たに取り組む医師等への支援
新たに小児の外来診療を行う医療機関の医師等が小児診療に必要な知見や技術を習得するために要する経費を助成。
・医師修学資金貸付事業における小児科医志望加算枠の創設
医師修学資金の貸付者のうち小児科医を目指す大学在学中の医学生に対し、新たに貸付額の加算。
貸付対象:貸付者のうち将来的に小児科医を希望する4年次以上の学生
加算月額:一律5万円
・小児科医に関する卒前支援プロジェクトの実施
医師キャリアアップ・就職支援センターの業務内容を拡充し、小児科を希望する医学部生に向けた支援の充実を図る。
また、看護師確保に関しては、我が会派の須永議員が指摘していた君津医療圏が修学資金貸付額を高く設定している特別枠の対象に追加されました。
●教員の確保及び定着に向けた取組【新規】
・臨任教員の処遇改善
「1級講師」から「2級教諭」へ処遇改善
※東京都や神奈川県では実施しており、1級講師を正規と同じ処遇とします。R6年度現在2,600名います。
・学校問題解決サポート
県立学校への外線電話をワンストップで対応する「教育庁統一ダイヤル」を設置し、教職員が業務に専念できる環境構築
・学校会計クラウドの導入
部活動費など学校あたり20程度ある学校会計をオンライン上で完結させるシステム導入
教員の確保については、我が会派では請願の紹介議員ともなり、毎議会必ずといって良いほど取り上げている課題であり、予算要望の重要項目として知事に要望し、根本的な処遇改善の必要性や多忙化対策を訴えていました。
●県立学校体育館空調設備整備事業
児童・生徒の学習環境を改善するとともに災害時の避難所機能を強化するため、国が創設する新たな交付金を活用し、避難所に指定されている県立中学校及び特別支援学校の体育館に順次空調を整備します。
●防災情報のバリアフリー化事業【新規】
視覚障がい者向けハザードマップの導入。
※こちらは千葉県視覚障がい者福祉協会と公明党県議団とともに知事に要望したものが予算化されました。
●依存症対策地域支援事業
アルコールや薬物、ギャンブル等依存症への理解を広げ、当事者やその家族に対する相談支援体制の強化。
【事業内容】
・専門相談支援事業=精神保健福祉センターにおける面談相談の拡充や広報啓発資料の作成・配布など
ギャンブル等依存症問題については代表質問でも取り上げ、定期的に家族会の皆さまと意見交換を行っており、予算化が実現しました。
●医療的ケア児等に対する支援の充実
保育所等において医療的ケア児の受け入れを促進するため、市町村が看護師当を配置した場合の一部を助成。
☆私立幼稚園医療的ケア看護職員配置事業【新規】
医療的ケア児の受入体制の整備に向けて、医療的ケア看護職員や介護福祉士等の配置に要する経費を補助します。
令和7年度から国の制度改正に対応し、県負担を行います。
[補助率]10/10(国1/2、県1/2)
医療的ケア児等に対する支援については2023年6月県議会、2024年6月県議会、令和6年度及び令和7年度の予算要望にも盛り込んでいます。
今日ご紹介した項目は私がこれまで議会等で取り上げてきた一部ではありますが、県民の皆様からいただいたご意見等を真摯に受け止め、政策に反映し、議会で議論をしたり、予算要望等を行いながら行政と協議を進め、取り組んできた政策も少なくありません。
あくまでも骨格予算のため、政策的な内容は知事選後とはなりますが、小児科医不足など喫緊の課題について当初予算に盛り込まれました。
今年も「政策ベース」の会派として、県民の皆様と向き合っていきます。
県庁に着いた時はいつも晴れやかな青空ですが、帰るときはいつも真っ暗・・・。
議員が遅くまで残っていると職員の方々が帰れなくなってしまうので、18時には議会棟を出て、カフェや事務所で仕事の続きをする日々です…