紙智子参議院議員と噴火湾ホタテへい死調査へ、今日・明日とまわります。八雲町では国立病院の移転問題で労組のみなさんとも懇談しました。「じゅうぶんな準備もないまま移転へと見切り発車していいのか」という現状も、話を聞いてよくわかりました。
ホタテへい死問題は明日も続くので、あらためて明日にまとめて書きます。漁協も漁師のみなさんも切迫した状況にあることが伝わり、胸が痛みます。豊浦町では、それでも明日も朝1時・2時から海へ出る話も聞きました。こういう実態にこたえる水産行政でなければいけないです。
そして国立病院の問題ですが、過去にも書いたように、筋ジストロフィーと重症心身障害児(者)の機能を札幌と函館へ移転することにともない、八雲町の病院を廃止するというものです。しかし、筋ジス患者も重心児(者)も長距離の移送にはリスクも高く、慣れ親しんだ土地とスタッフがいる八雲町にいたいという方もいらっしゃいます。
病院職員も、厳しい選択に迫られます。政策医療として重視されてきた八雲病院だけに、強い思いをもって八雲町へ来た方や、骨をうずめる決意をして家も建てて家族がいる方が札幌や函館へ行くこともできません。道内に医療拠点が広がるのは喜ばしいことですが、支えるスタッフがいなければ結局しわ寄せは患者さんへいくことになるのです。
労働組合のみなさんが中心になって6月に国会要請をおこない、その際は立憲民主党・国民民主党・社民党、そして日本共産党がそろいました。この時は紙智子参議院議員が同席しました。厚労省や国立病院機構は「検討します」など、いつも答弁するのですが、まったく現場には返答がされていないのが実態なのです。
それなのに「移送は8月末までに」とだけは話しているそうです。懇談するなかで気づいたのですが、1年を切ったということは入院手続きなども準備をしなければならないはずです。新しい病院ではパジャマ代からテレビ視聴から新たな費用が発生するのではないのか、今はこみこみで契約しているわけですから、その契約や書類の準備を今から進めなければならないのです。
これは一例で、何も具体的な説明がなく移送だけは必ずおこなうとするのなら、必ず大きな矛盾に突き当たります。そして、その負担は利用者と家族にまわっていくことになります。紙智子議員も、厚労省や機構へただしていくと述べました。私もいっしょに力を尽くしたい。
厚生労働省は今日、公立・公的と位置づけた424医療機関の再編統合を要請すると発表しました。国立病院は別問題なのですが、社会保障を削っていく点では大きな流れのなかにあると思っています。広大な北海道で病院を再編統合するだなんて、病院に来るなと言っているようなものです。
やっぱり政治の大元から変えなければいけないと痛感した1日でした。明日は八雲町から函館市まで、南下しながら調査にまわります。
【今日の句】この国は どこまで命 軽視する