命と健康を大事に、あたたかい国に

 今年10月から、75歳以上の医療費窓口負担が1割から2割へ(つまり2倍!)引き上げられようとしています。年収200万円以上の方が対象で、北海道は15.3万人が影響を受けます。年金削減に物価高騰も重なり、今でも悲鳴が上がっているもとでの負担増など中止するべきです。

 2割化の中止をと、道社保協・年金者組合道本部・道高齢期運動連絡会・道民医連のみなさんが要請に見えられました。そもそも75歳以上だけの医療制度をつくるとした時から、受診控えや保険料・窓口負担が増えることは問題視されてきました。コロナ禍という感染の心配から受診控えも広がっており、医療機関の経営を圧迫することにつながっています。

 要請では「高齢者のなかには自分がガマンをすればと思い、声をあげるのをためらう方もいる」との話や、実際に病気になって負担の重さを実感した話などが出されました。いずれ誰もが年を取るし、今の2割が3割へと負担増になる心配もあります。やっぱり今のうちに止めないと。「今のままでは防衛費ばかりが増え、社会保障にしわ寄せがくるのではと心配になります」との話も同感です。

 国民の幸せは、生活の安心があってこそ。だから欧州など中心に、医療や教育など生活の基本にかかわる部分は無償か低額です。高い税率も、生活の安心が保障されているため国民合意があります。しかし日本の場合、税金・保険料は次々と上がる一方で安心の土台は壊されています。根本のところからただしていかなければ。

 紙智子参議院議員の調査に同行して、アイヌ政策検討市民会議がおこなったアンケート結果と中心点をうかがいました。アイヌ施策推進法が2019年に施行され、必要があれば5年後の改正をおこなうことになっています。今回のアンケート結果で、その改正を必要とする理由や改正すべき内容がハッキリ示されました。

 根本的な問題は、アイヌ当事者の意見が反映されていないということです。「広く多くのアイヌの声が反映されることが重要」など、既存の協会にとどまらない意見の反映をとの記述が目立ちました。アイヌ自身が求めた「アイヌ民族に関する法律(案)」(1984年)に触れた回答があったことにも、それがあらわれています。

 今日の懇談のなかでも、古いままの生活館やアイヌ当事者が少ない文化施設など「文化だけが利用され、コミュニティは壊されている」実態や、「一番切実なのは生活課題なのに、この法律は対応できていない」との指摘を聞きました。北欧のサーミ議会を参考に、政府側と多くのアイヌ民族の団体で、正式な話し合いの場をとの意見も納得です。

 なにしろ世界は、民族としての主体性を保障した話し合いを積み重ね、国連宣言にまとめあげました。ところが日本政府は法的拘束力はないなど言って、世界から学ぼうとしていません。そもそも政治家から平然とアイヌ差別の発言があったり、ヘイト表現を煽ること自体がとんでもない。アイヌ女性への二重差別も解消しなければなりません。

 法律やウポポイができても、国際水準からはずれたままでは真の権利回復とは言えないと思います。しっかり国会に反映し、私の立場からも訴えていきたい。

 【今日の句】国民の幸せ 安心あってこそ

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畠山和也
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