くらしの安心を壊したのは誰だ

 民医連内有志や大学・研究者など後援会の集まりが続き、どの分野でも新自由主義からの転換が必要だと痛感です。社会保障や教育関連予算の削減は、安心して生きる土台や日本が成長する基盤を壊していくようなもの。この道を続けさせるわけにはいきません。

 それは結局、日本の経済成長も進めないことになるからです。小泉政権の「構造改革」路線から安倍政権のアベノミクスへ、低賃金構造と生活不安・将来不安、格差の拡大へとつながりました。格差の固定化は、学ぶことへの意欲軽減や技能開発の遅れにつながります。日本は足元から崩れかけているのです。

 「経済成長を持続させるためには、‥‥下位40%の所得層を対象とする、貧困防止対策や所得の再分配、質の高い学校教育や職業訓練、公共サービスの拡充、機会均等化を進めるための長期的な社会的投資が必要である」

 これは経済協力開発機構(OECD)の、2014年2月報告からの抜粋です。こう見ると、日本は経済成長を持続させることとは反対の政策を進めてきたことになるのでは。岸田政権のもとでも、新自由主義路線・「アベノミクス」からの転換は聞かれません。この道が本当にいいことなのでしょうか。

 社会保障も2012年版「厚生労働白書」には、社会保障は雇用創出につながるなど、経済成長と社会の安定に寄与すると述べられています。翌年からこれらの内容が消えたのは、安倍第二次政権が発足したことが原因でしょう。低成長の国とした責任は重い。

 そこで「やさしく強い経済」への転換は欠かせないのです。その肝となるこちらの提言は、あらためてお読みいただきたいです。安倍政権で法人税減税がおこなわれ、本来は課税されるべき分が国庫へ入りませんでした。その間に膨らんだ内部留保への課税をと、まとめた内容です。今日は、この経済問題の学習会もあり、準備に苦労しましたが、中心点は伝えられたかと思います。

 明日は恵庭市・江別市をまわり、夜は「戦争市民の風・北海道」主催の対話集会も。明日も元気にがんばります。

 【今日の句】生きるのが つらい日本に 誰がした

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畠山和也
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