外交力をASEANから学んで

 党手稲山口支部と後援会による「戦争させない・しない世界と日本をつくることを考えるつどい」で、たっぷりと語り合いました。日本の報道では、不安と不信が増していくばかり。しかし世界では、外交による地域の平和づくりが力強く進んでいます。

 今日も紹介したのが東南アジア諸国連合(ASEAN)。今年6月にASEAN国防相による会議(通称シャングリラ会合)が開かれ、米国にも中国にも付かないという姿勢を明らかにしています。そこでの各国防相の発言に、目を奪われました。

 「われわれはいかなる同盟にも加わらない」と強調したのは、インドネシアのプラボウォ国防相。ASEANが徹底的な対話で問題解決を進めてきたことに触れて、「われわれは50年間にわたる平和、友好的協力、繁栄を成し遂げたことを誇りに思う」と、相互理解と意思疎通の意義を強調しました。

 ベトナムのファン・バン・ザン国防相は、ベトナムの「4つのノー」を述べたそうです。①いかなる軍事同盟にも加わらない、②対立する国々の一方の側につかない、③自国領域内に外国軍基地を置かず、自国領域を他国への軍事攻撃に使わせない、④国際関係において武力による威嚇や武力の行使をしない、の4つです。

 「疑心と誤解は軍拡競争をもたらし、相互信頼を損ない、敵対する危険性を高め、紛争と戦争の引き金になる」(ザン氏)。驚いたのは、この時の会合に米国防長官と中国の国防相も出席していること。2国の防衛責任者を前に、堂々と対話の必要性を説いているのです。

 何より2国が、この会合に参加していることも驚き。アジアの平和環境においてASEANを重視している証拠です。台湾情勢が心配されるなかで、ASEANが果たしている役割は大きいといえます。

 日本は、どうしたらいいのか。日米安保条約に縛られて、政権は軍事力偏重です。外交力強化の議論も聞かれません。不安と不信を振り払い、安心と信頼を築くにはASEANの姿勢に学んだ積極的な外交こそ必要ではないのか。

 「対話のときに、一言で言えないものか」との話もありましたが、そう簡単でもないのが外交であり国際社会。時間がかかっても積み重ねることの大切さを、ASEANが証明してくれています。9条を道しるべとした外交をと、草の根での対話を私も広げていきたい。

 【今日の句】憲法は 活かしてこそに 意味があり

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畠山和也
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