気候危機の先に希望をつくろう

 小樽で若い世代を中心とした実行委員会による「ふわっとカフェ」にて、気候危機をテーマに語り合いました。道議予定候補の丸山はるみ市議が司会を務め、高野さくら市議や予定候補の松井まみこさん・浅野かなめさんも参加されました。これまで「カフェ」では働き方やLGBTなどの学習会をしてきたそうです。

 あらためて気候危機について学び直すと、日本政府の取り組みの遅れを痛感させられます。

 欧米では今夏、スペインで47.5℃・ポルトガル46.3℃などを記録し、イギリスでも観測史上初めて40℃を超えました。ワインで有名なフランス・ボージョレ地区は、7月から1ヶ月半も雨が降らないため、若い樹齢の木が枯れたとか。欧州は「500年で最悪の干ばつ」に襲われたといいます。

 深刻な被害があったのがパキスタン。6月中旬からの降雨量が南部を中心に、平均の5.5倍を超えました。土砂崩れや、インダス川の水位上昇と洪水など、8月の大洪水とあわせて国土の3分の1が浸水して1400人以上が亡くなり、農地も17000平方キロメートルが被害を受けました。計算したら、小樽市の70倍の面積です。

 家畜の犠牲は75万頭以上。北海道の乳牛が約82万頭ですから、北海道にあてはめれば9割以上が犠牲になった計算です。

 猛暑・干ばつの一方で、大雨などの大災害。日本も今年は「線状降水帯」との言葉を、何度耳にしたでしょう。ロシアによるウクライナ侵攻もあり、各国のエネルギー情勢や政策も転換点を迎えています。来月おこなわれるCOP27で、2030年までの実効性ある目標や取り組みが合意できるか注目です。

 問題は日本政府。石炭火力発電は維持・増設と、本気で気候危機対策を進める気があるのかと疑います。この機に原発も再稼働・新増設、期限を超えた運転を認めるなど、原発回帰もひどすぎます。省エネ・再エネの普及を中心に、私から各地の取り組みを紹介して、次の世代に地球を引き継ごうと呼びかけました。

 「再エネは必要だけど、石狩・小樽のような大型風車・大型開発となってしまう背景は」「北海道には可能性があるけど、具体的な取り組みは」などの質問とともに、高知県から小樽に来たという方は「水田には環境保護や食料供給という役割がある。ぜひ位置づけては」との意見もいただき、あっという間に予定の時間に。

 気候危機対策はガマンを強いるのではなく、新たな社会システムに切り替える展望が見えるもの。私が紹介した欧州の例に、目を見開いて聞いてくださる姿がありました。北海道だからこそ、自然や環境を中心とした持続的な経済社会は可能だし、その希望と探求を進めたいです。

 【今日の句】場当たりの首相は 地球を語れるか

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畠山和也
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