過去最大の介護保険改悪を許さない

 7年目を迎えた「介護の日」スピーチ集会。介護の日は11月11日ですが、今年は日曜日にあわせた開催となりました。あいにくの雨でしたが、1人ひとりの「介護に笑顔を」との熱い思いが伝わる集会でした。私も一言スピーチさせていただきました。

 介護保険は2024年度改定を控えて、最大級の改悪というべく利用者の負担増やサービス外しが狙われています。●利用料2割負担、●要介護1・2の訪問介護と通所介護を「地域支援・総合事業」へ移行、●ケアプラン有料化、●福祉用具をレンタルから買い取りへ-ーなど、金がなければ使えない介護保険となってしまいます。

 職員の処遇改善は進まず、慢性的な人員不足のなか、コロナ禍で緊張しながらの介護が続いています。事業所の経営悪化も広がり、今年は9月末までに100を超える倒産がありました。過去最多です。利用控えや物価高騰も重なっています。「介護の社会化」として始められた介護保険が、いまや「介護の市場化・商品化」とされたことで大きな苦しみが生まれているのです。

 「私が勤務しているデイサービスの利用者さんは、多くが要介護1・2。認知症を持っている方もいます」と、昨日もスピーチがありました。改悪が実施されれば、このような方々は保険から外されて「在宅」となってしまいかねません。在宅介護や地域密着型サービスの広がりも聞きますが、北海道のように広大で、労働者人口の減少が進む地域では不安が先に立ちます。

 福祉職場で働く方のスピーチは、職場にクラスター発生で急きょ代読されるなど、介護・福祉の職場は綱渡りの毎日であることも痛感しました。それでも「やりがいがある、この仕事が好きだから」とスピーチされた情熱を、政治が受け止めるべきです。介護報酬の引き上げなど、国が抜本的に位置づけを高めることを求めていきたい。写真は連絡会FBで掲載されているものを転載しました。

 コロナ禍での人員不足のもとで、訪問介護には無資格者を使ってもいいとの通知が厚労省から出されるのは、1人ひとりの尊厳を守り、専門性をもって介護しているのに、国は「介護は誰でもできる」と思っているからではないのか。それが低い介護報酬として表れていると思うのです。

 誰もが高齢になり、心身の自由が利かなくなることがあります。史上最悪の介護保険制度の改定を、必ず食い止めたい。いっしょに「介護に笑顔を」と言える職場づくりに、私も力をあわせます。

 【今日の句】使えない 介護保険こそ 見直しを
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畠山和也
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