遅れての紹介ですが、党中央委員会が「国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐために」との提言を発表しました。全国に先駆けて廃線が進められている北海道から、鉄路を維持・存続する意義を広げていきたい。ぜひリンク先からお読みください。
「赤字路線は廃線を」とばかりの議論が、全国で進められています。これでは地方経済や地域社会が地盤沈下しかねない。公共交通の維持・存続に、何より国や自治体が責任を果たすべきです。
今回の提言では、気候危機のもと、脱炭素社会に向けて鉄路が必要だとの意義も明確にしました。北海道の物流を考えても、大量輸送はトラックより鉄道利用のほうが経済性も理にかなうはずです。
そのうえで鉄道網を維持するために、▼国鉄の分割民営化の時から経営上の無理があるとされた北海道・四国・九州の3社には、国が路線維持に必要な財政支援をおこなう、▼巨額の内部留保を持ち、黒字回復が見込まれる本州3社は路線維持、と分けての提案です。
将来にわたっては、①JRを完全民営から国有民営(上下分離)に、②鉄道網維持の公共交通基金を設立、③鉄道の災害復旧制度をつくる-ー改革を提案しています。自治体首長や関係者、国民的議論を進められればと思います。
JR北海道が「維持困難路線」を発表して6年が経ち、廃線ありきの姿勢だった国やJRに、どれだけ悔しい思いをしてきたか。効率優先で地方切り捨ての政治が、人口減少などを引き起こす背景になってきたのではないのか。私も今回の提言を広げていきたい。
【今日の句】一本の鉄路に くらし支えられ