トラック運転手を守ろう

 人口減少による苦難に直面してる1つが、トラック輸送です。道トラック協会を訪れた先日、燃料高騰・適正運賃とともにドライバー不足をどうするか、率直な意見交換をさせていただきました。党の「緊急提案」を携えた懇談の一環です。

 今年1月1日時点の住民基本台帳をもとにすれば、北海道の日本人人口は514万8060人。2020年の国勢調査では523万人で、5年間で約15万人の減少でした。この2年で9万人も減ったのですから、2020年までの3倍のペースで人口減少が進んだということ。足元から成り立たなくなってきている危機感があります。

 先日も書いた医療・介護・福祉などの人員不足や農林漁業の後継者、中小企業の事業承継も大きな課題です。そして、輸送に欠かせないトラック運転手の不足。道トラック協会に加盟している企業アンケートでも、約5000人ほどの不足と見込まれています。

 北海道は広大なため移動距離が長くなることに加え、▼冬期間は積雪などで、さらに時間がかかる、▼本州の高速道に比べて最高速度が規制され、片側車線数が少ない、▼本州輸送にはフェリー利用が必須になる-ーなど、長時間労働になりがちです。「働き方改革」のもと国としても周知を進めてもいますが、そうなるほどドライバーが必要になってしまいます。

 規制緩和のもとで競争が激しくなり、荷積み・荷下ろしなどの荷役も追加サービスするのが当たり前になり、ますますドライバーの負担が増してもきました。これでは体がもたなくなるのも当然。高校への就職案内でも保護者から「トラックは危険」と敬遠されているとの話を聞き、胸が痛みました。

 運輸・運送業は「国民生活や経済産業に、なくてはならないインフラ」(西原専務)です。しっかり休暇が保障される労働環境、荷主との公平な運賃交渉、ダンピング競争の過熱を抑えることなどは政治の仕事として、しっかり訴えていきたい。ただでさえドライバー確保が難しいのですから、適切な規制は絶対に必要です。

 「少しでも運賃をあげて、ドライバーの給料が上がるようにしないと」との話も、切迫感をもって受け止めました。適正に価格転嫁できるような、賃上げや年金底上げなど消費者側への支えも必要です。そして何より、消費税の減税を。痛感した懇談でした。

 【今日の句】新自由主義が 地域を壊しつつ 

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畠山和也
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