鉄路は地域社会の大事な基盤

 厳寒・大雪による被害が出ています。やむを得ない外出など、お気をつけください。暖を取りたくても灯油などの負担も重いし、やっぱり消費税減税など緊急支援を急ぐべきと訴えたい。国会質疑も聞きましたが、くらしの切迫さに心を寄せる岸田首相の言葉が聞かれなかったのは残念です。

 ところで昨日の知内町への移動には、いさりび鉄道(函館-木古内)を利用しました。新幹線の並行在来線としてJR北海道から経営分離され、第3セクターとして運営されています。赤字分は道と沿線自治体が負担しています。

 乗ってみてわかったのは、高校生の通学や高齢者の通院・買い物など、よく利用されているということ。日中は海もよく見えて、私のような仕事利用者も一息つける路線です。新幹線を使えば函館-木古内間は乗り換え含めて30分ほどで、いさりび鉄道は倍の約1時間かかりますが、運賃は3分の1ほどで済みます。

 木古内駅では、写真のような展示もされていました。函館本線のうち山線(長万部-小樽)は、沿線自治体首長が路線維持を断念しバス転換に合意しましたが、通学・通院・観光やビジネスなどを考えれば存続こそ地域維持の道。財政負担を嫌う道の姿勢が、断念に導いたのではないかと思うのです。

 かたや海線(函館-長万部)は日常的な貨物輸送路線でもあり、存続に向けて国も協議に加わるとの報道がされています。一方では地域に負担を押しつけ、一方では本州に必要ならば財政支援をするというのは二重基準ではないのか。各地で利用促進の努力を怠っているわけではないし、国が公共交通維持の責任を放棄していることこそ問題にしたい。

 党は昨年12月に、提言「全国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐために」を発表しました。鉄路は地域社会の大事な基盤ですし、今日的には脱炭素社会をめざすうえでも必要なはずです。鉄道復権が進む欧州の姿勢に比べて、地元負担できなければバス転換をと迫る日本政府の姿勢をたださねば。

 【今日の句】凍えないために 政治があたたかく

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畠山和也
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