大切なのは子どもの最善の利益

 後半国会も重要法案が山積。経済秘密保護法案、子ども・子育て支援や農業基本法の改定案とともに、重大なのが民法改定案。離婚後の「共同親権」導入は、子どもの意見表明など権利尊重や、子どもの権利条約にある「最善の利益」にあたるのかが問われるべきだと思います。

 北海道では、NPO法人「女のスペース・おん」や「しんぐるまざあず・ふぉーらむ北海道」とともに札幌弁護士会も反対声明を発表しました。日本共産党は昨日の参院決算委員会で吉良よし子参議院議員が質問に立ち、今日の「しんぶん赤旗」では本村伸子衆議院議員が問題点を整理しています。こちらもご覧ください。

 そもそも「親権」とは、親が子どもを言うとおりに聞かせる支配的権利ではないし、離婚後の親子交流とは分けた議論が必要です。仁比参議院議員の質問に、法務省も「別居親の親権の有無の問題と、親子交流の頻度や方法をどのように定めるかといった問題は別問題」と答えています。

 両親の離婚は、子どもたちにとって大きな負担になります。自分を原因と考えてしまう子どももいます。実態調査では「精神面・健康面のチェック」「身近な相談窓口設置」を求める声が、4割超あったとのこと。離婚後の子どもの「最善の利益」は何か、意見表明も含めて、ていねいに検討・保障することが大事であることは誰も否定できないことと思います。

 そういうなかで、面会交流自体が「最善の利益」からかけ離れる事例があります。昨日の吉良議員の質問でも、離婚前のDV等が認められずに面会交流を強いられ、子どもの大きなストレスになった事例が示されました。

 一般にも、密室で起きるDVや虐待の立証は困難です。こういう事態が続発しないでしょうか。

 父母の協議が整わない場合は、家庭裁判所に判断を仰ぐことになります。しかし、家庭裁判所も職員体制はじゅうぶんではない。非正規の調停委員という方もいるし、「共同親権」の求めはシビアな話し合いになるでしょうから、今の体制では不安という声も「しんぶん赤旗」で紹介されていました。

 双方が納得した協議離婚であれば、その後の親子交流も障害は少ないはずです。どうしても「共同親権」が必要、ということにもならないでしょう。上記のような想定がされる「共同親権」は課題も論点も多いのですから、急いで採決してはなりません。まさに「子ども置き去り」で決めてはならないのではないか。

 今日は会議や明後日に控える対談の準備など、外出なくとも慌ただしい1日でした。

 【今日の句】500万未満は 違法も許すのか
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畠山和也
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